標高の高いゴルフ場でプレーすることは最強の暑さ対策となるか
猛烈な暑さが続いている。この調子だと残暑も相当厳しそうだ。筆者はお盆に9ホールだけ手引きカートで回ったが、プレー後は軽い熱中症で夜まで少し頭痛がしていた。比較的にゴルフには慣れていて、わりかし体力もある方だと思っていたが、それでもカラダへの負担は小さくない。汗もびっしょりかくので、ゴルフをするには、厳しい気候だ。
これまでなら、気温が高くなりがちな盆地を避け、風を感じられる海沿いのゴルフ場はわりと快適だった。潮風を感じながらの真夏のプレーは楽しいものだったが、今年は浜松で40度を超える暑さになるなど、近年の猛暑はシーサイドが快適という常識が通用しなくなっている。
というわけで、残暑のゴルフを快適に楽しむのにオススメしたいのが、高原ゴルフだ。思い切って標高の高い高原まで足を伸ばすと、別世界のような涼しさでプレーすることが出来る。交通費はかかるが、プレーフィーはそれほど高くないコースが多いのもいい。関東だと、富士山の周辺や八ヶ岳の麓、赤城山の麓あたりなら、東京近郊に比べて、3〜5度くらい気温が低い場合が多い。関西でも少し山間部にいくと、気温の低い地域がある。
気温の低さもさることながら、高原の魅力は湿度の低さだ。たとえば、気温が同じ30度であっても、体感の温度は全く違うのだ。湿度が高いとジメジメとまとわりつくような暑さに苦しめられるが、高原ではそうした不快感がなく、涼やかな風が吹き、心地よさが感じられる。
高原ゴルフならではの面白さもある。標高が高いと気圧が低くなるため、ボールが平地よりも飛ぶようになるのだ。ボールの飛び方もより空気の抵抗がなく、誤解を恐れずに言えばフライヤーのように飛んでいく。海抜が1000メートル近くになると、アイアンで1番手くらい変わってくるだろう。これを利用して、ドライバーでガンと飛ばせると、実に気分がいい。
また、高原のゴルフ場の多くはいわゆる洋芝のところが多い。一般的な高麗芝、野芝と違って、アイアンショットではベーコンのようなターフがドンと取れる。夏場のラフは特に難しく、アプローチではネチョっとした抵抗を感じる。逆目だと相当難しく、全く手も足も出ないゴルファーもいるかもしれない。
そして、余裕があれば、なんといっても北海道ゴルフをオススメしたい。暑いといっても本州よりもずっと気温は低く、なんといっても爽やかな気候が魅力だ。新千歳空港至近には、トーナメントコースを含め、良いゴルフ場がたくさんあり、もはやゴルファーの夢といっても過言ではない別天地が広がっている。
筆者も今月、北海道に行ってきたばかりだ。コロナ禍の中、東京からの観光客は嫌がられるかとも思ったが、どこにいっても皆さん親切で、とても気持ちよく過ごすことが出来、良い思い出になるゴルフ旅だった。
8月は30度を超える高原も少なくなかったが、9月はいよいよ快適にゴルフが楽しめるシーズンだ。高原ゴルフ未体験のゴルファーにはぜひこの快適さを体験してもらいたい。