新型コロナウイルスの影響により大会中止が続き、6月の「アース・モンダミンカップ」が開幕戦となり約4カ月遅れでプロデビュー戦を迎えた2000年度生まれのプラチナ世代の女子プロたち。そのうちの一人である西村優菜に「始まったばかりのシーズン」について話を聞いた。

本来であれば3月の「ダイキンオーキッドレディス」がプロデビュー戦になるはずだった西村優菜。新型コロナウイルスの影響により「ダイキン」をはじめ、以降も大会中止が続き、プロデビュー戦は6月の「アース・モンダミンカップ」までお預けとなった。そして結果は予選落ち。約ひと月後の「NEC軽井沢72ゴルフ」でも予選落ちを喫した。

焦りはなかったか? と問うと、「”ゼロ”ではありませんでした」という答えが返ってきた。だが「ショットをどう修正するかということを考えていた」と課題に向き合い続け、3戦目「ニトリレディス」での予選通過、9位タイフィニッシュへとつなげた。

「調子のいい状態に戻ってきて自信になりました」という試合が終わるやその足で千葉に向かい、翌日から2日間行われた「日本女子オープン最終予選」に出場。見事予選を通過すると、明日からは岐阜で開催される「ゴルフ5レディス」出場と、休む暇もない超ハードスケジュールをこなしているが、なにより試合がある、その喜びを西村は感じているようだ。

画像: ニトリレディスでトップ10入りした西村優菜(写真は2020年のニトリレディスゴルフトーナメント 代表撮影/中野義昌)

ニトリレディスでトップ10入りした西村優菜(写真は2020年のニトリレディスゴルフトーナメント 代表撮影/中野義昌)

「コロナの状況じゃなければ毎週毎週試合があって、今よりもっときつかっただろうし、その中でどう調整するかというのは、自分のなかでやったことがないこと。これもひとつの経験としてよかったのかなと思っています」(西村)

昨年、日本女子プロゴルフ協会のプロテスト規定が変わり、高校生世代もプロテスト受験が可能となった。その変更年にあたった昨年は、西村、安田祐香、吉田優利らのプラチナ世代と、1学年下の笹生優花、西郷真央らの世代が、20位タイまでの少ない椅子を奪い合う、前例のない厳しい戦いとなった。

その争いを突破し、晴れてプロ入りした矢先のコロナ禍。モチベーションを保つのが難しかったのは想像に難くないが、「モチベーションを保つのは中々難しかったので、試合に合わせるというより1日1日で目標を立てて、それをクリアしていくというようにしていました」と、コーチとともにひたすら自分の技術を磨き上げる時間を過ごしたという。

LPGA(日本女子プロゴルフ協会)は、2020年と2021年を合わせて1シーズンとすることをすでに発表している。そんな中ルーキーイヤーとしての最終目標を「シード獲得と、最終戦のリコー(賞金ランク上位30位までが出場できるLPGAツアー選手権リコーカップ)に出場すること」だという。

長いコロナ禍。デビュー戦からの連続予選落ち。ルーキーならば焦るのも仕方ないような状況で、それでも自分の現在地を見据え、やるべきことだけを日々こなし続ける西村優菜。

プロテストの同期で、1学年下の笹生優花が2連勝と早くも頭角を表しているが、西村らプラチナ世代の活躍からも目が離せなくなりそうだ。

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