と公言していたがBMW選手権が終わった翌日、絶妙のタイミングで生まれた孝行娘をポピー・
ケネディちゃんと命名した。
プレーオフの真っ最中でも「すぐにクラブを置いて出産に立ち会うつもりだった」
プレーオフシリーズ第2戦のマキロイは明らかにそわそわしていた。大会2日目にトップに立ちながら決勝ラウンドで失速。いつ病院から連絡があってもいいように帯同キャディに携帯を持たせ、いざ生まれるとなれば「すぐにクラブを置いて出産に立ち会うつもりだった」と本人。
「いつ生まれてもおかしくないんだ。ツアー選手権? 試合にはまた出るチャンスがあるけれど、自分たちの長女(その時点ですでに女の子であることがわかっていた)の誕生は一生に一度。ツアー選手権は出ない可能性が高い」と連覇がかかったビッグイベントを棄権する気満々だった。連覇だけではない。年間王者のボーナスは約16億円。それさえ棒に振る覚悟だったという。
そんな父親の思いを察したかのように試合の合間に誕生したポピーちゃん。インスタグラムにマキロイの結婚指輪をはめた大きな手と生まれたばかりのポピーちゃんの手が絡まる写真を投稿し愛娘の誕生を報告すると30万件以上のいいね!がついた。
かけがえのない命の誕生に歓喜しながら退院してうちに戻った母娘のために奔走し、出場を決めたツアー選手権の練習日には「ヘトヘト。親なら誰もが経験することだろうけれど、いきなり取説のない状態で退院させられるって大変なことだね(苦笑)」
妻と娘のことに集中するあまり「ここのところゴルフのことを考えるのが大変だった」と率直な感想も。
連覇がかかるシーズン最終戦ツアー選手権にはフェデックスカップのポイントランク12位で出場するため、トップのダスティン・ジョンソンとは7打差からのスタートとなる。
「ツアーが再開してからゴルフの状態はベストではなかった」と本人がいうように、19-20年シーズンがスタートしたときには6試合連続トップ5(優勝1回)と絶好調だったが、再開後は8試合連続トップ10入りを逃し世界ランクも1位から4位に後退した。
それでも「イーストレイク(ツアー選手権の舞台)にはいい思い出がたくさんある。娘が誕生してすでに今週は人生最高の週。これから物事がうまくいきそうな気がする。さらなる喜びがあるかも」
と大会連覇の可能性を示唆したマキロイ。
10代から騒がれ、当時は“悪ガキ”と呼ばれたこともある。少年は立派な大人になった。