275ヤードのネットにキャリーで当たる
囲み会見で、自身の持つ練習施設・通称”ジャンボ邸”で練習する笹生優花について、尾崎はこう語りはじめた。
「面白いね~。あの体の強さ。ヘッドスピード。女じゃないくらいだ。ウチの練習場の275ヤードのネットにちょっと風がフォローだったらキャリーで行くんだから。そうすると転がったら300行くんだからな。そりゃ(原)英莉花が頑張っても20ヤードはおいていかれる。あんなのがいるとは思わなかった」(ジャンボ尾崎)
尾崎自身がこだわり抜いた“飛距離”。男子顔負けの飛距離を持つ笹生の飛距離に、まずは太鼓判。さらに指導内容について聞かれると、とくに指導することはないとしながら、基本の大切さを説いた。
「だいぶできあがっているからね。ウチに来たからどうだということはない。大したもんだよ。聞きにくれば答えるけど、あそこまで行ったら自分で将来設計考えてな。その中でも基本をしっかりと身につけることかな。(こっちから)言わなくても今の女子はすごいよ。何するにしても、フィジカルにしたって、えっ、ていうくらい男子の比じゃないもの。黙っていたって自分が何をしなければならないかわかっている。恐ろしいくらいだよ」
手取り足取りレッスンするという関係ではなく、自身が提供できる練習環境を使って、悔いのない練習をしてもらいたいというのが尾崎の“親心”であるようだ。言われたからやるのではなく、自分で考えてする努力にこそ意味がある。そんなふうに尾崎は考えている。
「若い子たちが一生懸命練習している姿を見ることが一番好きなんだ。だから40数名の生徒がいるんだけど、その中でも黙々とやっている生徒が大好き。ちょっとゆるんだ生徒がいると雷を落とすんだけど、そういうことも楽しみなことの一つだね」
アカデミーとプロもサポートする長男の尾崎智春氏によると、笹生優花が練習に来た当初にジャンボ尾崎がグリップを少し修正し、自身の使っていたドライバーを授けたという。そのことで左に行かず思い切って振り切れるようになり飛距離と方向性が出てくるようになったとのこと。
原英莉花や、笹生と同学年の西郷真央もジャンボ門下生。女子ツアーで、ジャンボ門下生たちの存在感が急激に高まっている。