練習場のようなショットがコースでは打てない。その理由は「コースの高低差に惑わされているのかもしれませんね」とプロキャディ・伊能恵子は言う。コースの高低差で気づかずに変化するゴルファーの“目線”に秘密があるというのだが……!?

「練習場では調子がいいけど、コースではいいスコアが出ない」そう悩んでいるゴルファ―は少なくないと思います。これはなにが原因なのでしょうか? いろいろなことが考えられますが、“目線”を意識することで改善されるかもしれません。

たとえば打ち上げホールのティショット。ターゲットがティイングエリアよりも高い位置にあるため、目線がコースなりに上がってしまいがちです。その状態でスウィングすると、ボールは高く上がるだけでいつもより飛んでいない……ってことになりやすいんです。

画像: 打ち上げ、打ち下ろしホールでは目線を意識することでスコアアップに繋がるかも(撮影/有原裕晶)

打ち上げ、打ち下ろしホールでは目線を意識することでスコアアップに繋がるかも(撮影/有原裕晶)

平坦な練習場に慣れているゴルファーほど、打ち上げホールだと自然に目線が上を向き、スウィング軌道も過度なアッパー軌道になってしまう。こういうときは目線をなるべく下げるというか、上を見過ぎないで、ライナーを打つくらいの意識が正解ですが、こういう状況は練習場ではなかなか体験できません。もちろん、打ち下ろしでも同じように“目線のミス”は起きやすくなります。打ち上げ、打ち下ろしに目線が惑わされていないか、チェックするといいですね。

これはティショットだけはありません。たとえば砲台グリーンのアプローチでも目線が上に向きがち。その結果、上手く打ったつもりがボールが上がりすぎてしまってショートしてしまうことがよくあります。さらに砲台グリーンでピンの根元が見えないと「オーバーしたらやだな」という意識から距離が出ないケースも多いんです。

画像: 古閑美保、片岡大育らのキャディを務めた伊能恵子。江戸時代に日本地図を作った伊能忠敬の子孫としても有名(写真は2017年のダイヤモンドカップゴルフ 撮影/姉崎正)

古閑美保、片岡大育らのキャディを務めた伊能恵子。江戸時代に日本地図を作った伊能忠敬の子孫としても有名(写真は2017年のダイヤモンドカップゴルフ 撮影/姉崎正)

だけど、これってすごくもったいない1打だと思いませんか? 私はピンの根元が見えなくて、旗だけが見えている状況だったら“旗にキャリーで届く距離”を打つ感覚でアプローチしたり、砲台や打ち上げだからといって上を見過ぎないように目線も意識しています。

砲台だから、目線が上を向きすぎているかも。その結果、球が上がりすぎてショートしちゃうかもしれないぞと思うだけでも結果は変わってくるもの。小さなことですが、ショットの前の“目線”にも気を配ってみてくださいね。

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