こんにちは、ケンジロウです。
記事を書くのは久しぶりですね。今までサボっていたって!? そんなことはないんですが、コロナの影響でなかなか試合に行けず、今シーズンはまだ男子の試合にも行けていないですからね……。
ということで、今週は福岡県の宮若市に来ております。勘のいい方はおわかりでしょう。そう、日本女子オープンに来ております。3日目が終わって、プレスルームで原稿を書いております。
3日目いちばんスコアを伸ばした選手がいます。原英莉花プロ? 彼女も6アンダーと凄かったですが、彼女よりいいスコアで上がったのが仲宗根澄香プロです。女子オープンの厳しいセッティングの中、3日目は7バーディノーボギーの65で回ってきました。
パット数はなんと26パットですよ。3日目終わった時点でトータル5アンダー、40位タイから3位タイへと急浮上。トップの原選手とは7打差。わずかな優勝の可能性を残して最終日を迎えます。
実は仲宗根プロとは縁があって、今年の8月にニトリレディスの取材で北海道に行ったときに、話す機会があったんです。最初は、その週に仲宗根プロのキャディをしていた齋藤嵩介さんに声をかけられました。
「ケンジロウさん、あのパッティングの練習器具仲宗根プロに売っていただけないですか?」
あのパッティング器具とは、弊社で販売している「プロジェクトワンパット」という練習器具のこと。齋藤君は普段男子ツアーで池村寛世プロのキャディをしていて、池村プロがその器具でパッティングが劇的に上手くなったのが記憶に残っていたんです。
その時期、仲宗根プロはパッティングにとても悩んでいて、その「プロジェクトワンパット」に白羽の矢が立ったわけです。プロジェクトワンパットとは、男子ツアーでも1、2位を争うパット巧者のブラッド・ケネディが開発した優れもののパット練習器具。
簡単に説明すると、「カップを狭めるような蓋をして入口を制限しながらパタ練をする」という代物。制限の範囲が蓋の色によって違って、例えば青ならカップを半分隠したり、赤は入り口がかなり狭くてレベルを分けて練習することができます。
この器具のいちばんの目的は、1球1球のラインをイメージしてパッティングすること。出球をどこに出すか、カップのどこから入れるかを明確に決めてから、そのライン通りに球を打つという器具なんです。
開発者のケネディによれば、「パッティングはラインの読みと距離感が大事。ラインを明確にして練習することで初めて距離感が磨かれるんです。この器具を使って練習すれば最終的にストロークも良くなりますよ」とのこと。
私は北海道から帰ったあとに、そのプロジェクトワンパットを彼女の元に送り、彼女はデサントレディースの週から“蓋”を使って重点的に練習を始めたそうです。
今週久しぶりに彼女に会ったのですが、まさにそのプロジェクトワンパット、やっていました。 他の選手に邪魔にならないように練習グリーンの端のほうのカップを使って練習していましたよ。
曲がるスライスラインのカップに対して最も入り口の狭い赤い蓋をしての練習。5段階の距離に分けて、何度も打っていました。他にもストレートの上りのラインでカップの手前半分を蓋で塞いで、カップ奥に当てる練習も。しっかりと打たないと入りませんから、まさに“緩まない練習”ですよね。
3日目、ビッグスコアを出して上がってきた仲宗根プロは記者の前でこんな話をしていました。「2日目までパッティングのタッチが合ってなくて、昨日の夜ちょっといろいろ考えたときに迷いすぎているなと感じたんです。明日はいちばん最初に自分が浮かんできたイメージで打とうと決めて、今日(3日目)はそれでのぞみました」
まさに“蓋練習”を実践できて、一日を通してイメージ通り打てたわけですね。それにしても26パットは凄いですね。
ほとんどパーオンしてのその数字かと思いきや、3番と5番ホールでは共にティショットを右に曲げて、3番では2メートル弱のパーパット、5番では1メートルの下りのキレるラインのパーパットをしっかりと決めています。
また1番のバーティパットは2メートルの上り、7番のバーディパットは10メートルのスネークライン、18番のバーディパットも3メートルのやや下りっぽいラインをそれぞれ決めてきました。
トップの原プロもパターが決まっていましたからね。最終日はパター合戦になるかな?
仲宗根プロも3日目のゴルフができれば、ワンチャンスあるかもしれないですね。期待してみてみましょう。
写真/有原裕晶
プロジェクトワンパットについて、詳しくはコチラをチェック↓