“ゴルフの聖地”公認のアパレルブランドがレジェンドゴルファー「トム・モリス」をデザインしたウェアを販売! ……ところでトム・モリスって何をした人?
ゴルフ界のパイオニア的存在がアパレルのデザインに
ゴルフの聖地、スコットランド「セント・アンドリュースゴルフリンクス」のライセンスブランドとしてゴルフアパレルを展開している「セント・アンドリュース」。
そんなセント・アンドリュースが今秋の新作として送り出したのが、伝説のゴルファー、トム・モリスの顔をデザインに使用したシリーズだ。
大きく蓄えた白いひげにハンチングを被った顔。伝説のゴルファー、トム・モリスの顔を「“Digital”かつ“Trad”に」アレンジしたというデザインは、なるほどたしかにモダンと伝統が融合しているとも言える。
トム・モリス(トーマス・ミッチェル・モリス)と言えば、1821年セント・アンドリュースで生を受け、1908年に没するまでゴルフ界の発展に大きく貢献した人物。
世界初のプロゴルファーとも言われるアラン・ロバートソンのもとでゴルフボールの製造を務めたのち、今日の4大メジャーのうちのひとつに数えられる「全英オープン」第1回大会が開催された「プレストウィック・ゴルフ・クラブ」をはじめ、生涯で全75コースの設計・改造を手掛けた。ゴルフクラブの製造にも取り組んでおり、1865年から晩年にかけてはセント・アンドリュースゴルフリンクスのグリーンキーパーも務めた。
もちろんプレーヤーとしての腕前も伝説級。全英オープンには1860年開催の第1回大会から、御年76歳となる1896年開催の第36回大会まで連続出場。生涯で4度優勝した。
1862年大会では2位と14打差をつけての優勝、この記録は138年後の2000年にタイガー・ウッズが打ち破るまで最多差優勝記録として歴史に残った。なお、最高齢優勝記録(1867年大会。当時46歳)は未だモリスのものである。
また、モリスの息子であるトム・モリス・ジュニアもゴルフ史にその名を刻む人物。14歳で全英オープンに初出場し、17歳時の1868年大会で初制覇。その後、1869、1870、1872年と4大会連続で優勝を成し遂げた(1871年は未開催)。
モリス・ジュニアの17歳での全英制覇は最年少優勝記録で、未だ破られていない。ちなみにモリス・ジュニアが初優勝を遂げた1868年大会で2位だったのは、なんと父モリス。メジャー競技の歴史上、親子でワンツーフィニッシュを成し遂げたのはもちろんこの1度切りだ。
プレーヤー、コース設計家、ゴルフクラブ・ボールメーカー、グリーンキーパーと、まさにゴルフの才能に満ち溢れたパイオニア的存在のモリス。
息子ともども世界ゴルフ殿堂入りもしている、まさにレジェンドと言えるモリス。その顔がデザインされたウェアを身にまとえば、ベストスコアが出る……かも?