試合が中止になってプロの収入はどうしてるの?
10月19日に開催される「今野康晴presents ONEDAY CHALLENGE」は、プロの名前を冠した試合である点、男女シニア混合かつプロアマ混合の試合である点など、ユニークな点が複数ある。
この試合はどういう経緯で成立したのだろうか? 今野本人に話を聞いてみた。
「今年の5月、6月頃に、知り合いから『試合が中断になっている間、プロの収入はどうなっているのか? 自分たちで応援できることはないか』とお話をいただいたんです。それで、企業や個人から出資者を募り、それを賞金にしたトーナメントを開催するという形にたどり着きました」(今野康晴)
出資額1口50万円で20名の出資者を集めてくれた協力者を得て、今野自身も選手への打診や日程の調整などで汗をかく。尾崎直道、横田真一、下村真由美といったプロたち、そしてプロコーチ・辻村明志らが協力してくれた結果、丸山茂樹、谷口徹、片山晋呉らのベテラン勢から時松隆光、秋吉翔太らの男子ツアーの主力選手、シニアからは尾崎直道、尾崎健夫、飯合肇、川岸良兼などツアーの主力選手、そして女子からは小祝さくらや吉田優利、三浦桃香など総勢28組に上る豪華なメンバーが集まった。
「19日の週は本来マスターズGCレディースの週ですが、コロナの影響で中止に。その週なら女子プロも出場できるのではないかと後輩の辻村コーチに相談したところ、小祝さくらちゃんが『谷口徹さんや小田孔明さんと回りたい』と言ってくれて、出場してくれることになりました。堀川未来夢や星野陸也、今平周吾たちも出たいと話してくれていましたが、(米国開催の)ZOZOチャンピオンシップに出場するので向こうで頑張ってもらって。出資していただいた方々に感謝しつつ、すごいメンバーが集まってくれたので良かったです」(今野康晴)
男子、シニア、女子のプロ3人がティの位置を変えて、優勝賞金200万円を目指してスコアを競う形式。各組には出資者であるアマチュアが一緒にプレーする。
ラウンドレッスンというよりはプロアマの楽しさを
ツアー2勝の高橋竜彦は、ツアー優勝者と和気あいあい交流したり、レッスンを受けながらプレーできるサービスの立ち上げに協力したという。
「ラウンドレッスンというよりはプロアマで一緒にプレーするイメージです。もちろん要望があればドライバーやアプローチを重点的にレッスンしたりもできます。ツアーでの優勝だけでなくプロアマ経験も豊富なメンバーが集まってくれたので、会話も楽しみながら一緒にプレーしてベテランの技も披露できたらと思います」(高橋竜彦)
趣旨に賛同して集まったメンバーは、ツアー7勝の宮瀬博文、5勝の横尾要、3勝の丸山大輔、小林正則、2勝の井上信、1勝の増田伸洋、塚田好宣、市原健彦と豪華だ。気になる料金は一人10万円+プレー代(最少催行人数2名より)。
コロナの影響でトーナメントという活動の場を失ったプロゴルファー自らが行動を起こし、新たな試合の開催やサービスを提供するという動きは今後も活発になるのか、引き続き注目したい。