キャロウェイの人気アイアンシリーズのニューモデル「APEX MB」「XフォージドCB」「XフォージドUT」をプロゴルファー・堀口宜篤が試打! 弾道データを計測しつつ、性能も解説してもらった。

マッスルバックだけど、“マッスル過ぎない”「APEX MB」

キャロウェイがビッグバーサシリーズに続いて2020年秋に投入してきたのが、「APEX MB」アイアン、「Xフォージド CB」アイアン、そしてアイアン型UT「Xフォージド UT」の3モデル。

画像: キャロウェイのニューモデル「APEX MB」「XフォージドCB」「XフォージドUT」をまとめて試打した 撮影/三木崇徳

キャロウェイのニューモデル「APEX MB」「XフォージドCB」「XフォージドUT」をまとめて試打した 撮影/三木崇徳

ブリヂストンのツアーBシリーズやテーラーメイドのPシリーズ、ミズノのJPX921シリーズなど、各メーカーが人気アイアンシリーズの最新モデルを2020年秋に投入しているが、ここにきてキャロウェイもAPEXとXフォージドというカードを切ってきたというわけだ。

さっそくこの3モデルを東京・新小岩のゴルフスタジオ「PGST」に持ち込み、プロゴルファー・堀口宜篤が試打。それぞれ5球ずつ打ち、計測器フライトスコープを使ってデータを取りつつ、性能を比較した。試打に使用したのは、APEX MB、Xフォージド CBが7番、XフォージドUTは24度のモデルだ。

まずはマッスルバックのAPEX MBの見た目の印象から聞いてみよう。

「マッスルバックらしい、すっきりとした顔つきですね。構えたときにスクェアに見えるので、ターゲットに対しても構えやすいです」(堀口、以下同)

画像: キャロウェイ「APEX MB」

キャロウェイ「APEX MB」

堀口が5球打った平均値は以下となっている。

【APEX MB】
キャリー:162ヤード
トータル:172ヤード
打ち出し角:16.2度
スピン量:4975rpm
ヘッドスピード:36.6m/s
ボール初速:49.9m/s

「吸い付きがかなり良いです。打感がものすごく柔らかいですし、手に伝わってくる感触も良いですね。つかまえたり逃がしたりと弾道のコントロールもバツグンにしやすいですし、172ヤードとマッスルバックにしては距離も出ている気もします」

近年のマッスルバックアイアンは、テーラーメイドのP7MCなどのように、ツアープレーヤーの要望に応えた純然たる上級者向けなものから、ブリヂストンのツアーB200MBのようにマッスルバックらしさと上級者向けの性能を備えつつ重心位置の調整などで振りやすさを補うなどアクセントを加えるタイプもあるが、APEX MBは後者の部類。なんとバックフェース部にウェートが装着されているのだ。

このウェートによってマッスルバックながらシビアにはなり過ぎていないと堀口は言う。

「もちろんマッスルバックなので操作性が良いぶんシビアな点もあります。でもバックフェース部のウェートのおかげもあってか、芯を外してヒットしたときに、もちろん距離は落ちるんですが、フィーリングとしてペチッとくるような痛さはないんですよね。それもあって、マッスル感はそこまで強くないです」

上級者向けだけどやさしさもある「XフォージドCB」

続いて打つのはキャビティバックのXフォージドCB。

「構えると、APEX MBはボールを逃がすような顔ですが、XフォージドCBはつかんでくるような顔つきですね。フェースの縦の長さ、とくにネック寄りの部分も、APEX MBと比べると長めにすることでヘッドが大きく見えるようになっていたりと、アドレスしたときにやさしさをすごく感じます」

画像: キャロウェイ「XフォージドCB」

キャロウェイ「XフォージドCB」

堀口がXフォージドCBを打った結果は以下の通り。

【XフォージドCB】
キャリー:172ヤード
トータル:183ヤード
打ち出し角:17.0度
スピン量:4680rpm
ヘッドスピード:37.0m/s
ボール初速:52.0m/s

「バックフェースのタングステンプレートが利いているのか、低重心化によってオートマチックにボールを上げてくれる感じが強いですね。とは言っても操作性がまったくないわけじゃなくて、高さを抑えたり、ドロー・フェードなどの打ち分けにもしっかり反応してくれます」

打感の良さだけで言えばマッスルバックのAPEX MBに軍配が上がるものの、「XフォージドCBも柔らかい打感でフェースに乗ってくる感じもしっかりありますね」と堀口。

「XフォージドCB、APEX MBともに上級者向けのアイアンと言えますが、XフォージドCBは比較的やさしめの性能だと思います」

アイアン型UTだけど打感も柔らかい「XフォージドUT」

最後は、アイアン型UTの「XフォージドUT」を打ってもらおう。こちらもまずは見た目の印象から。

「構えた感じからやさしさは感じますね。でも、UTにしてはボテッとした感じがない。アイアンの流れにすんなりと入っていける感じです」

画像: キャロウェイ「XフォージドUT」

キャロウェイ「XフォージドUT」

堀口がXフォージドUTを試打した平均値は以下となっている。

【XフォージドUT】
キャリー:197ヤード
トータル:218ヤード
打ち出し角:12.6度
スピン量:3330rpm
ヘッドスピード:39.9m/s
ボール初速:56.6m/s

「アイアン型UTって打感が硬かったりする場合が多いんですけど、これはめっちゃ柔らかいですね。吸い付きながらも、ボールをしっかり押し出してくれる感触もあります。これはやさしいですね。中空構造なので、ボールを上げてくれる感じもあります。結構ダウンブロー気味に入れても打っていけるし、アッパーブローでも球が上がる感じがします。自由自在に操れる、“ザ・ユーティリティ”って感じですね」

さて、3モデルを打ち終わった堀口に、それぞれ総括してもらおう。

「まずAPEX MBとCフォージドCB、どちらのモデルもいわゆる上級者向けと分類されるアイアンだと思います。そのなかでAPEX MBは見た目は非常に難しいですが、思ったよりもやさしさがあるモデル。打感の気持ち良さが伝わってくるのはコレですね。一方XフォージドCBは上級者向けのモデルなんですけど、安心感がまずある。難しさの中にもやさしさを感じるので、幅広い層が使えるモデルだと思います。XフォージドUTに関してはウッド型UTが苦手な方が14本のクラブの流れを作るうえで非常に使い勝手が良いモデルと言えそうです。とくに短いホールのティショットでは、アイアン型UTならではの飛距離とスピン性能を発揮してくれそうです」

上級者向けアイアン2種にアイアン型UTと、比較的難しめに見えるラインナップだが、堀口の言葉通りそれぞれやさしさも持ち合わせた仕上がりとなっている。キャロウェイアイアンの追加によって、2020年秋アイアンの豊作っぷりがますます高まったと言えるだろう。

取材協力/PGST

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