「河本選手の今後に向けての大きな勉強材料」(深堀)
国内男子メジャー「日本オープン」で圧倒的な飛距離を生かした豪快なプレーで大会を大いに盛り上げ、トータル2アンダー5位タイをマークしてローアマを獲得した河本力。
その河本がペナルティを受けたのは、3日目の13番パー4のグリーン上でのこと。リプレースする際、本来よりもピンに近い位置に置いてしまっていたことがのちのプレー映像検証によって発覚し、2罰打を受けたのだ。
これに関して「大きな勉強材料になりましたね」というのはプロゴルファーで日本オープンの解説も務めた深堀圭一郎。そう語る深堀自身も、かつてリプレースの仕方について同伴競技者から指摘を受けた経験があるのだという。
「プロになった当初、当時の下部ツアーでウェイン・スミス選手に一度注意されたことがありました。リプレースのやり方ひとつとっても、(ボールマーカーをボールの)ギリギリに置く人もいれば、ちょっと手前に置く人もいる。僕は後者が好みで、自分自身でも気を付けてはいましたが『紛らわしくなりやすいから』と指摘されたんです」(深堀、以下同)
ちなみにゴルフ規則を見ると、ボールマーカーを置く際のボールとの距離は「球の直後や直ぐ近く」と記載されているものの、明確な基準は示されていない。
過去には「2インチ(5センチ)後ろにマーカーを置くのはルール違反である」との裁定が下っているが、ボールとマーカーの近さについては言及がなく、それゆえに選手によってマーカーとボールの位置関係が微妙に異なっているケースは確かにあるのだ。
「(紛らわしく見えてしまうのは)プロとして、これは気をつけなきゃいけないなと、それ以降より意識するようになったんです」と深堀。今回の河本にも同じことが言えるという。
「河本選手も悪気はなかったと思いますが、アマチュアはもちろんですがプロの世界ではもっと厳しく細かく見られるもの。 “良い経験”と言ったら変ですけど、良い機会だったととらえて、今後に活かしてもらいたいです」
日本オープンで活躍したアマチュアについて、「やっぱり楽しみなのは河本選手。飛距離にしても、メンタルにしても」と深堀。深堀の言うように、今回の措置を“良い経験”としてプレーに活かし、さらに大きく活躍する姿を見せてもらいたいところだ。