駐車中の車を狙って金品を盗む”車上荒らし”。ゴルフクラブを車に積みっぱなしのゴルファーは特に気をつけて欲しい犯罪だが、本サイトにコラムを執筆中のイラストレーター野村タケオさんがその被害に遭っていた。

車に積んであったクラブがごっそりない。1週間後にはクラチャンの決勝なのに!

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。実は少し前に車上荒らしでクラブをごっそりと盗まれるという被害にあってしまいました。最近そういう被害も増えているという話も聞きますので、注意喚起の意味も含めて、僕が被害にあった話を皆さんにお伝えしようと思います。

それは6月のある月曜日のことでした。昼前に妻が「そうそう、このあたりで昨日の夜に何件か車上荒らしの被害があったらしいよ」と言ってきました。近くのママ友の家が被害にあったらしく、LINEで教えてもらったようです。でも一応ガレージの車をサッと見たけど、窓とか割れてないからウチは大丈夫っぽいって話でした。それでもちょっと心配になった僕は一応ガレージに行き、自分の車をチェックしましたが、たしかに窓が割れたりはしていません。そして念の為トランクを開けたところ、無いんです。トランクに入れてあったゴルフバッグと、その周りに置いていたクラブ数本が…。

一瞬本当に頭の中が真っ白になり、何が起こっているのか把握するのに30秒くらいはかかったような気がします。そこで慌てて警察に電話したのでした。実は前日は所属するクラブのチャンピオン杯という公式戦の予選で、なんと僕は超絶好調で73というスコアを叩き出して予選を3位で突破しており、その試合で使ったクラブが一式盗られたわけで、もう本当に頭が真っ白というか、目の前が真っ暗になりました。だって1週間後には決勝のマッチプレー1回戦があるのに、エースクラブを全部盗まれちゃったわけですから。

画像: 車上荒らしに遇って車に乗せていたクラブやキャディバッグごとごっそりと盗難された野村タケオ(写真は再現したもの)

車上荒らしに遇って車に乗せていたクラブやキャディバッグごとごっそりと盗難された野村タケオ(写真は再現したもの)

盗まれた当時を再現しましたが、こんな感じでキャディバッグが無くなっていました。実際にはもう少しシャフトとか残っていたかもしれません。どうやら今回車上荒らしの被害に合ったのは6軒くらいだったようで、ゴルフクラブを盗まれたのは僕だけ。ゴルフクラブ専門にやっている車上荒らし犯もいるらしいですが、今回はそうではなかったようです。

僕が盗まれたものはゴルフバッグに入ったクラブ14本と、その他にもトランクに入れていたクラブ十数本。仕事柄いろんなクラブを使ってみたりすることも多いので、ラウンドごとにクラブを差し替えたりして、使ってないクラブはそのままトランクに入れっぱなしにしていたのでした。

なので、何がトランクに入っていて、何本盗まれたかったのもわからない状態。スリーブ付きのシャフトも10本ほどトランクにはあったのですが、どうやらそれは全て残っているようでした。おそらく犯人はゴルフの知識があまりなく、シャフトにそんなに価値があると思わなかったのでしょう。ゴルフシューズも2足ほど置いていましたが、それも残っていました。グローブボックスも荒らされていましたが、特に金目のものは置いていなかったので、おそらく何も盗られていません。

バッグをクルマに積みっぱなしにしていなければ……

近所の車からは財布やカバンなどいろいろなものが盗まれたらしく、窓ガラスを割られた車もあったようです。僕の車はどうやらドアロックをしていなかったようで、サクッとトランクを開けられて盗まれたみたいでした。普段はちゃんとロックしているのですが、もしかしたらこの日に限ってロックを忘れていたのかもしれません。もしくはポケットの中でリモコンキーのロック解除ボタンを押してしまっていたのかも。どっちにしろ、どうぞ盗んでくださいって状態だったようですね。これは完全に僕の落ち度なのですが、逆に考えればロックしていなかったおかげで車が無傷で済んだのかもしれません。不幸中の幸いでした。

そして僕のもう一つのダメなところが、ずっとクラブを車に積みっぱなしにしていたところ。あまりクラブの手入れとかもしないし、何より毎回クラブを家に持って入るのが面倒なので積みっぱなしにしていたわけです。本来は防犯上だけでなく、高温になったりする車内はクラブの劣化にもつながるので、積みっぱなしってのはダメなんですよね。ゴルフ業界でお仕事させていただいている者としてお恥ずかしい話です。

警察が来てからは実況見分と盗難届の作成です。とりあえず思い出せる分だけ、盗まれたクラブのメーカーとおおよその価格を伝えます。キャディバッグの値段はもちろん、その中に入っていた距離計測器やレインウェアの値段も。予想される現在の価格を伝えるのですが、それでも盗まれた数が多いので結構な額に。金額的にもかなり辛いのですが、またクラブを買い揃えて、自分に合うようにセッティングしていかなければならないかと思うと本当に悲しかったです。

翌日、警察から電話が……

盗難届を出した次の日、いきなり警察から電話がありました。なんでも僕が届けを出したクラブがもうショップに売られているかもしれないから確認に来てくれないかとう連絡でした。すぐに車で40分ほどかかる中古ショップのチェーン店に向かいました。そこで売られていたのはアイアンセットとドライバー1本。アイアンに貼っていた鉛は全て剥がされていましたが、間違いなく僕のものでした。そこで書類を書いて、すぐにクラブは僕のもとに返って来ました。こんなにあっさり返してくれるんだと驚きましたね。

画像: 中古ゴルフクラブ販売チェーン店で見つかったアイアンセットとドライバー

中古ゴルフクラブ販売チェーン店で見つかったアイアンセットとドライバー

中古ショップではエースアイアンと最近あまり使ってないドライバーを回収できました。そしてもう1店、今度はゴルフショップではなく、何でも買い取ります的な大手のリサイクルショップ。ここではキャディバッグとドライバー4本、フェアウェイウッド1本、パター1本が売られていました。ここでも書類を書いてすぐに返してもらえました。

ただキャディバッグの中に入っていた距離計測器なんかは入っていなかったですね。盗まれたクラブ数からすれば20%くらいですが、これだけでも返ってきてくれて良かったです。特にアイアンセットが返ってきてくれたので、とりあえず週末のマッチプレーでは使うことが出来ました。1回戦は勝ちましたが、2回戦で負けてしまいました。

リサイクルショップではキャディバッグとクラブ6本を回収。夜中に盗んで、次の日の午前中には売却していたようです。

画像: リサイクルショップで見つかり回収したドライバーやウッドとキャディバッグ

リサイクルショップで見つかり回収したドライバーやウッドとキャディバッグ

盗難から1ヶ月ほどして今度は東北地方の警察から電話があり、実は犯人が東北で捕まったらしく、犯人の車の中にどうやら盗難届を出していたクラブがごっそりと乗っていたとか。その後わざわざ東北から警察の方が押収した物の写真を持ってきてくれて、その中から僕が盗まれたものを選び書類を作りました。距離計測器やレインウェア、ヘッドカバーなどほとんどのものがそこにはありました。

車上荒らし被害の顛末と得た教訓。みなさんもくれぐれもご注意を!

そして後日また警察の方が今度は現物を届けに来てくれて、なんと盗まれたものの90%以上が僕の元に返ってきてくれたのです。こんなことは滅多にないと警察の方も驚かれていましたね。ウェッジやパターはマスダゴルフでネーム入りで作っていたものなので、それが戻ってきてくれたのは本当に嬉しかったです。ネーム入りは売れないし、盗品とばれると思って犯人が捨ててしまうのではないかと心配していたんですよ。

今回のことで僕が思ったのは、やはりちゃんと毎回ゴルフに行ったあとはクラブを車に積みっぱなしにせず、家に持って入るべきだということ。あと、車のドアロックをしたと思っても、もう一度確認すること。これとても大事です。そして保険もちゃんと確認したほうが良いと思います。ゴルファー保険はゴルフ場かゴルフ練習場で起きたことでしか保険がおりないので、車の保険の特約や家の火災保険でガレージでの盗難が適応されるようになっているかってことは確認しておきましょう。

ゴルフクラブってすぐにまあまあのお金になるので、狙っているグループもあるらしいので。もちろん僕はあの事件以降、必ずクラブは積みっぱなしにせず家に持って入るようにしています!

写真/野村タケオ

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