日本オープン初日を終えてトップと1打差の2位と注目を浴び、最終的に21位タイと健闘したアマチュアの桂川有人。明日からはじまるクオリファイグトーナメント(来季ツアー参戦権を争う予選会)に出場し、プロの世界で活躍を目指す22歳の心境を語った。

プロとアマの差は悪い流れからのカムバック

初日を終えてトップの今平周吾に1打差の2位と注目を浴びた日本大学四年生のアマチュア桂川有人。この名前を見て2年前の横浜CCで開催された日本オープンの2日目に、その日のベストスコアの65を叩き出し首位に躍り出たこと思い出した人もいるのではないだろうか。

首位で出た3日目に崩れて最終的に33位でフィニッシュ。「平常心でプレーできなかった」ことを経験しその2年後は21位で終えた。

アマチュアとして戦うのはその日本オープンを最後に、今後はプロの試合で活躍することを目指す桂川に、10月19日に開催された今野康晴ワンデイチャレンジのプレー終了後に話を聞いた。

画像: 日本オープンで最終21位タイとなった桂川有人(写真は2020年の日本オープン選手権 撮影/姉崎正)

日本オープンで最終21位タイとなった桂川有人(写真は2020年の日本オープン選手権 撮影/姉崎正)

「プロとアマの差は、やはり崩れないところだと思います。悪い流れで崩れそうになってもすごいショットが出て流れを変える。そういうところはすごいと感じました」

桂川有人は高校時代に本格的なゴルフ環境を求めて単身フィリピンに渡り3年間を過ごした。同じコースで練習するアンジェロ・キューやジュビック・パグンサンらの男子ツアーのツアーメンバーとプレーすることも多く、今季2勝とブレークした笹生優花とも交流があったという。

「一緒に練習していた笹生優花ちゃんや韓国選手など活躍しているのは刺激になっています。高校時代はショットが良くて自信もありました」

帰国後は日本大学のゴルフ部に入部、朝日杯日本学生ゴルフ選手権優勝などキャリアを重ねナショナルチームへも招かれている。

「ショットは高校時代のほうが良かった部分もありますが、スコアや成績は今のほうがいい。(高校時代は)ピンばかりを狙って、何も考えずに打っていただけだった。プロの試合やミニツアーに出るようになってマネジメントを考えられるようになりました」

現在は、パワーアップをしながらショートゲームの向上を念頭に置いて練習を重ねているというが、デシャンボーやコリン・モリカワ、マシュー・ウルフなど年齢も近い選手や世界のゴルフの流れを意識して葛藤もあるという。

「PGA(ツアーの選手)はどんど進化しています。世界の標準に離されないようにしたい。パワーアップすると目指すスウィングも変わってきて計算できないミスも出てきます。ショートゲームでカバーしきれないこともあるので課題ですね」

そして、目の前にはQT、そしてプロテストが待っている。

「先ずはQTのファーストを通ってプロテスト通過を目指します」

今季のJGTOのQTは「特別QT」として規模を縮小し、ファーストQTとファイナルQTの二段階での実施。ファイナルへ進める人数は7会場で争われるうち各会場10名程度となる見込み。狭き門だ。

石川遼の活躍をテレビで見てプロになることを目指したという桂川有人。日本オープンで活躍した同世代の杉原大河、河本力らのアマチュアとプロ転向を果たした金谷拓実などとともに、これからの男子ツアーを大いに盛り上げてくれる存在になるだろう。

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