パターの打ち出し方向が安定せずに悩むゴルファーは少なくない。「もしかすると、原因はパターのライ角にあるかもしれません」というのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。詳しく話を聞いてみよう。

自分に合わないライ角のモデルを選んでも、その逆でパターに構えを合わせても打ち出しは安定しない

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。テレワークによってお家でパターを転がす機会が増えたからでしょうか。理由はよくわかりませんが、ここのところよくパターの相談を受けます。具体的な内容として狙ったところに打てないというお悩みが多いですね。

打ち出し方向のブレはいくつかの要素が考えられますが、目標に対して真っすぐ構えられるか、その構え通りにボールを打ち出せるか、この2点が大きいです。

正直どんな構えでも狙ったところに打ち出せることができれば関係ないのですが、そうなると毎回同じアジャストをしなければならないですから、相当練習しないといけないのでプロゴルファーでもない限り、そこまでの正確性を高めるのは現実的ではないでしょう。だったら正確に構えられるパターを探したほうが得策です。

パターのヘッドは様々な形があり、それぞれに形状やサイトラインに工夫がされ目標に構えやすくなる様に作られています。これらの違いは、ゴルファーが構えたときにヘッドのどこを注視するによって構えやすさや好みが変わってきます。

画像: 狙った方向へ正確にパッティングするには、自分のパットスタイルにあったライ角のモデルを選び、かつライ角通りに構える必要があると小倉氏は言う(写真はイメージ)

狙った方向へ正確にパッティングするには、自分のパットスタイルにあったライ角のモデルを選び、かつライ角通りに構える必要があると小倉氏は言う(写真はイメージ)

しかしそれらの効果が正確に発揮されるには大前提があるのです。それは、パターのソールが地面と水平になるように構えること。簡単に言えばライ角通りに構えることです。目標に構えやすくするための仕掛けやサイトラインは、正しい角度で見ないと正しく効果を発揮せず、フェースが歪んで見えてしまう可能性すらあります。

パターのライ角はどのモデルも70度前後に設定されています。しかしゴルファーそれぞれのパターの適正なライ角は、身長や構えの前傾の深さによって変わります。パッティングに悩んでいる方の多くは、使用しているパターの長さやライ角に合わせて構えている方が多いです。

確かにそのほうが目標に対して構えやすいのですが、パターに合わせた構えをしているせいでスムーズなストロークができず、構えたところに安定して打ち出せない可能性が高まります。反対に自分が動きやすいと感じる構えで打っていてもライ角を合わせていないとヘッドの形状やサイトラインが歪んでしまい、目標に対して正しく構えられない可能性が出てきます。

さらにはパターには小さいですがロフトが付いていますので、ライ角が合っていないと微妙に打ち出し角がズレることだってあるのです。

パッティングにお悩みの方は是非一度姿見などの前で構えてみて、ヘッドが地面と水平になっているか、そしてその構えがパターに合わせているのではなくヘッドが自然と動かしやすい自分本位の構えになっているかを確認してみてください。パターのライ角はモデルによっては調整できるモデルがありますので、違和感があるようでしたら是非工房などに相談してみてください。また自分に合っている構えが分からないのであれば、レッスンやパターフィッティングを受けてみるのも手ですよ。

This article is a sponsored article by
''.