イギリスのボリス・ジョンソン首相は10月31日、新型コロナウィルスの感染再拡大を受け、11月5日から12月2日までの4週間、イングランド地方でのロックダウンを実施することを発表した。
イギリスがロックダウン施策を打ち出すのは5月以降2度目。施策の詳細についてはイギリス政府公式サイトに詳しいが、一例を挙げると飲食施設は閉鎖され店内飲食はできないがテイクアウトは可能であったり、各教育施設はロックダウン中でも引き続き授業が行われるなど、約半年間の経験を経てソーシャルディスタンスの取り方もアップデートされているように見受けられる。
屋外での運動や野外でのレクリエーションに関しても奨励され、世帯内あるいは別世帯の1人とのみとではあるが可能となっている。
一方で、ジムなどの屋内施設はもちろんのこと、ゴルフ場やドライビングレンジをはじめとする屋外施設の利用も不可とされている。つまり、イングランドに住むゴルファーは約1か月間ラウンドも打ちっ放しの練習もできないのだ。
もちろん、今回の措置はウィルスの再拡大を重く受け止めた結果であることに疑いはないが、とくにゴルフはオープンエアーかつソーシャルディスタンスを保ちながらプレーでき、コロナ以後に大きな注目を集めているスポーツでもある。
実際にイギリスが5月時のロックダウンを緩和させたときも、家族などの同世帯に限ってではあるが複数人でのプレーをいち早く許されていた。
そんな事情もあり、イギリスのアマチュアゴルフの統治機関「イングランドゴルフ」によれば、11月3日時点でロックダウンの制限対象からゴルフ場を免除する嘆願書には25万通以上の署名が集まり、全党議員ゴルフ連盟(the All-Party Parliamentary Group for Golf)からジョンソン首相へ閉鎖の再考を求める手紙も送られているという。
そんな議論が巻き起こるほどに、コロナ以後のイギリスではゴルフ熱が高まっているとも言えるが……。果たしてどうなるか。