今日開幕した国内女子ツアー・TOTOジャパンクラシック。なんといっても注目は畑岡奈紗、渋野日向子、原英莉花の豪華ペアリング。今季国内3戦目にして初の予選通過を目指す渋野日向子のプレーを、プロゴルファー・中村修がウォッチした。

例年は米女子ツアーの強豪が来日し、世界の技を披露してくれるTOTOジャパンクラシックですが、新型コロナウイルスの影響で今年は日本ツアーの選手のみでの開催。そんななか、初日はベテランの藤田さいき選手と、韓国の実力者、ペ・ソンウ選手が7アンダーでトップに立ちました。

画像: TOTOジャパンクラシックの初日を1アンダー38位タイで終えた渋野日向子(写真は2020年の三菱電機レディス 写真/姉崎正)

TOTOジャパンクラシックの初日を1アンダー38位タイで終えた渋野日向子(写真は2020年の三菱電機レディス 写真/姉崎正)

そんな初日の注目組といえば、なんといっても畑岡奈紗、渋野日向子、原英莉花の実力・人気を兼ね備えた3人のペアリングでしょう。押しも押されぬ米女子ツアーのトップ選手である畑岡選手は最終ホールで池に入れボギーとしましたが3アンダー16位タイと順調な滑り出し。原選手も4アンダー10位タイと好位置につけています。先週、海外転戦からの帰国後初戦で予選落ちを喫した渋野日向子選手は初日を1アンダー38位タイで終えました。

まず、なんといってもパッティングです。先週は短いパットを外す場面が散見されましたが、そこは先週より間違いなく改善していますね。17番パー5の短いバーディパットはミスしましたが、最終ホールでティショットを左に曲げ3打目でグリーンをとらえた4メートルくらいのパーパットはしっかり打てていました。

この最終ホールのパットが顕著でしたが、先週は「打てていない」という風に見えるケースが多くありましたが、今日は「打てている」と感じさせらるパットが多くなりました。スライスラインでインパクトがゆるんで右に外す、そういうことがありませんでした。

そして、昨年までのピンをアグレッシブに狙い続けるプレースタイルとは違って、今の自分の調子やホールの状況に応じたマネジメントを考えてプレーしているように感じます。昨年は一段、二段飛ばしで階段を駆け上がった渋野選手にとっては、今は現状のプレー内容を受け止め、三歩進んで二歩下がるように感じることもあると思いますが、一歩ずつ前に進む段階なのでしょう。ただ、少しずつ自信を取り戻していっているようには見えます。

大会前のインタビューで、必要なものはなにか? と問われ「結果にこだわらない気持ち」と答えた渋野選手。上位進出を狙いたい土曜日のプレーですが、まずは結果にこだわらず、自分らしいプレーを貫き通してもらいたいと思います。引き続き、渋野日向子選手のプレーに注目していきます。

(内容を一部修正しました 2020年11月6日20時55分)

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