キレイなフィニッシュを作るには「正しく体重移動」をすることが重要
プロのようなキレイなフィニッシュを作りたいと思っても、なかなか上手くフィニッシュまで振り抜けないアマチュアも多いはず。
「その原因はスウィング中の体重移動ができていないことにあります」というのはプロゴルファー・笹原優美。キレイなフィニッシュを作るために、まずは基本的な体重移動のやり方を改めて押さえることが重要だという。
「説明がしやすいように左右の足に乗せる体重が左5対右5の均等な状態のアドレスを想定すると、基本的な体重移動の流れはアドレスで左5対右5だったのを、バックスウィングでの体の回転に伴って右6対左4くらいの割合でシフトします。そして切り返して左足に体重を移動していき、インパクトからフォローにかけて今度は右6対左4となるようにシフトさせていきます」(笹原、以下同)
そして最終的に、フィニッシュの形で左足に9から10の割合で左足に体重が乗っている状態まで左足に体重を移動させるのが理想だと笹原。
つまりバックスウィング時や切り返しでの体重移動はかなり控えめで良いわけだが、アマチュアゴルファーの中には「極端に体重移動をしてしまう方も多い」という。
「極端な例ですが、バックスウィングで右9対左1と極端に移動させ、インパクトからフォローにかけていきなり右1対左9と戻してくるような大きく体を揺さぶるようなスウィングをしてしまうと、スウィングの軸が左右にズレてしまうし前傾姿勢も崩れてしまうので、綺麗なフィニッシュがとれず弾道も曲がるスウィングになってしまいます」
体重移動はあくまでも5:5を6:4にするくらい。“1”の割合だけ移せばいいのだ。そしてもう一つアマチュアに多く見られるのが、バックスウィングで右足に移動した体重が切り返しで左足へ戻せず、残った状態のままフィニッシュまで振り抜いてしまう、いわゆる「明治の大砲」パターンだ。
「右足に体重が残ったままのスウィングになってしまうとキレイなフィニッシュは作れませんし、インパクトでボールに力が伝わらず、フェース面やクラブの動きも乱れてショットの方向性も悪くなってしまいます」
フィニッシュで右足がつま先立ちの形になることを意識する
とはいえ理屈で理想形を説明されても、体重移動に意識を割きながらスウィングするのは至難の業。そこで笹原は自然と理想の体重移動に近づく方法として「フィニッシュで右足がつま先立ちになることを意識してみてください」という。
「フィニッシュで右足はつま先立ちになることを意識してあげることで、体重移動が上手くできない方でも自然と左足に体重移動できるようになります。イメージとしては、フィニッシュで右足のスパイクのソールが地面に対して直角になるようなフットワークを意識してみてください。そうすればフィニッシュで体重が左足に移って、振り抜けたフィニッシュができているはずです」
この時のポイントは、「切り返しの段階で『フィニッシュでつま先立ちになるぞ!』と思うこと」だと笹原。
「ダウンスウィングの途中から『右足はつま先立ち』と思ってもタイミング的に遅いので体重は上手く移せません。バックスウィングでクラブがトップに行った瞬間に、『最後は右足でつま先立ち』と思って振ることが大事です」
フィニッシュの右足の形はつま先立ち。これを意識するだけで飛距離も方向性も良くなるかも!?