LPGAツアーで72勝を挙げ初代女子世界ゴルフランキング1位のアニカ・ソレンスタムがIGF=国際ゴルフ連盟の会長に選ばれた。アマチュア時代、人前でスピーチするのが恥ずかしくてわざと負けていた超絶シャイな女の子が加盟する世界146カ国6000万人以上のゴルファーのトップに立つ。

IGFといっても耳馴染みがないが国際オリンピック委員会=IOCによってゴルフの国際連盟として正式に認められた組織。リオ五輪でゴルフが112年ぶりに正式競技に復活した際の誘致活動の中心となったのがIGFだった。

過去10年間はピーター・ドーソン氏が会長を務めオリンピック競技復活を成し遂げたが、そのときもアニカはロビー活動を行うなど積極的にIGFをサポートしてきた。

「(スウェーデン出身の)インターナショナルプレーヤーとしてゴルフをオリンピック競技に
復活させることに大きな意味があったのです」と語っており「取り急ぎの課題は東京オリンピック対策です」。来年1月1日から会長に就任するに当たっては「ドーソン氏の後任に選ばれたことを謙虚に受け止め光栄に思います」。

画像: 国際ゴルフ連盟の会長に選ばれたアニカ・ソレンスタム

国際ゴルフ連盟の会長に選ばれたアニカ・ソレンスタム

「各方面と協力しこれからゴルフというゲームをグローバルに成長させ続ける努力をしたい。皆さんと一緒に働くのを楽しみにしています」

女子ゴルフ界で記録と記憶に残るプレーを重ねてきたアニカは後輩女子プロたちの憧れでもある。
特に宮里藍が世界に飛び出したのは「憧れのアニカがいる舞台で戦いたい」というのが理由のひとつだった。

女子ナンバー1の実績も去ることながら2008年に競技を引退し、2人の子供を授かり、妻として母として多忙な日々を送りながら財団を立ち上げあらゆるレベルの女性ゴルファーの育成、推進に取り組んできたことが評価されたのも会長に選ばれたポイント。彼女はまた今年大統領自由勲章も授与されている。

グローバルな活躍を続ける背景には彼女を支える夫マイク・マクギー氏の存在がある。離婚歴のある彼女が以前マネジメント会社に務めていたマクギー氏とイベントで出会い名刺交換。離婚してほどなく「名刺の整理をしていてふと電話してみようかな、と思って」マクギー氏の携帯を鳴らしたのが交際のきっかけ。

当時アニカといえば雲の上の人。一介のサラリーマンのもとにかかってきた電話を「本物かな? ひょっとしてアニカをかたったニセモノ?」とマクギー氏は疑ったという。だが2人の交際は順調で、結婚。当初はマクギー氏がアニカブランドの代表となったが最近は全面的にすべての事業をバックアップしている。

スウェーデンの高校を卒業しアメリカにゴルフ留学(アリゾナ大学)した当時「英語は苦手だった」というアニカ。「1つ1つ単語を繰り返し口にして覚えて、少しずつ喋れるようになった」という。

その彼女が50歳になりIGFの会長に就任するのだから、まさに人に歴史あり!

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