PGAツアー「マヤコバゴルフクラシック」を8位タイで終えたトニー・フィナウが、パー3でピン奥からバックスピンで戻しホールインワンを達成。プロゴルファー・中村修がスピンコントロールの基本を解説。

ホールインワンはゴルファーなら一度は達成したい記録の一つですが、トニー・フィナウはピン奥からのバックスピンでそれを成し遂げました。一番カッコイイやつですよね。

達成したのは「マヤコバゴルフクラシック」の4番ホール。表示は116ヤードですが実質100ヤードのやや打ち下ろし。フィナウのセッティングから考えると恐らく使用クラブは56度か60度、PGAツアーの公式ツイッターに投稿された動画を見るとフルショットしていないので56度かと推察します。

56度の小さなスウィングで100ヤード飛ばすのがさすがですが、フルショットしないことでスピンがかかり過ぎたり、飛び過ぎたりするのを抑えることができます。ピン奥に着弾したボールがちょうどよく戻り、見事カップインする映像はつい繰り返し観たくなります。

画像: PGAツアー「マヤコバゴルフクラシック」の3日目にホールインワンを達成し8位タイで終えたトニー・フィナウ(2020年のファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

PGAツアー「マヤコバゴルフクラシック」の3日目にホールインワンを達成し8位タイで終えたトニー・フィナウ(2020年のファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

では、どうすればあのようにスピンで戻る球が打てるのでしょうか。バックスピンをかけるにはヘッドスピード、ロフト、ボール、風、グリーンの状態など様々な要因がありますが、一番重要なのは入射角です。ボールに対して入射角が鋭角に入るのか浅い入射角で入るのかによってインパクト時のロフトが変わってくるのです。

スピン量を決めるのはインパクト時のロフト(ダイナミックロフト)に入射角を足したもの、「スピンロフト」と呼ばれる数値が重要になります。もちろんヘッドスピードにもよりますがロフトのあるクラブで入射角が鋭角になることでボールとの摩擦が増えスピン量に反映されるというわけです。

Twitter: @PGATOUR tweet

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ここで、フィナウのショートアイアンショットを参考に見てみましょう。ボールを右足寄りに置いて高い位置からヘッドがボールに向かって下り、インパクト後はしっかりとターフを削り取っていますよね。

画像: ボールを右足寄りに置き切り返しで左に踏み込み(左)頭の位置をキープしてインパクトする(右)(2020年のファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

ボールを右足寄りに置き切り返しで左に踏み込み(左)頭の位置をキープしてインパクトする(右)(2020年のファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

このように、バックスピンをしっかりかけたいという状況ではフィナウのボール位置をお手本にしましょう。ボール位置を右足寄りにすることで、入射角を鋭角にすることができます。

その際、切り返しではしっかり左に踏み込むこと、そして頭の位置はボールよりも左に突っ込まないようにすることがポイントです。打ち込もうと思って力むと頭も突っ込んでミスの原因になりますので、頭の位置をキープすることをお忘れなく。

いつかはバックスピンでキュキュッと戻ってホールインワン……そんなミラクルショットを達成できるといいですね!

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