ティアップされたボールを低く打つことで、正しいインパクトが身につく
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕はよく週刊ゴルフダイジェストのマンガ「オーイ!とんぼ」を読んで、描かれている打ち方とかを真似したりするのですが、今回は別のマンガに描かれていた練習ドリルをやってみました。
そのマンガとは藤田寛之プロの考えていることややっていることが描かれている「フジタの時間」。藤田プロと言えば芹澤信雄プロ率いる「チームセリザワ」の一員ですが、そのチームセリザワでの定番がフェアウェイウッドを使ってティアップした球を低い弾道で打つ練習。これができるようになると正しいインパクトができるようになり、すべての番手でミスが激減するのだとか。結構シンプルな練習なので試してみました。
このティアップしたボールをフェアウェイウッドで打つ練習方法のポイントは2つ。1つはヘッドがティに当たらないようにボールだけをクリーンヒットすること。ティごと打った鈍い音ではなく、ボールだけをとらえた乾いた音がするのが正解。そしてもう1つはピッチャーライナーのような低いボールを打つこと。自分の目線の高さくらいで飛ぶのが理想だそうです。
ティアップしているボールを打つので、ヘッドは上からも下からも入る可能性があります。下から入れば高弾道に、上から入ればスライスや引っかけになりやすい。低くて真っすぐ飛ぶ弾道が出るように、ヘッドをできるだけレベルに入れるのがコツです。
さっそく練習場でやってみましたが、ティアップは普段フェアウェイウッドでティショットをするときよりも少し高めのほうが練習になりそうです。ちょっとティが高くなるだけでけっこう難易度が上がります。テンプラしたらクラブが傷つきそうだし……。
まず一発目はクラブが少し下から入ってけっこう高い球が出ました。当たりは悪くないのですが、これではダメです。その後も何球か打ちましたが、なかなか低い球が打てません。ちょっと油断するとティを打ってしまうし。かなり意識してレベルに振ってみると、少し低い球が出ましたが、今度はスライスに。おそらく手が前に出てヘッドをボールに当てに行ってしまっているのだと思います。いや~これは思ったよりも難しいですね。
20球ほど打つと、だんだんコツが分かってきました。少しクラブを短く持ってしっかりレベルブローを意識しながら振り抜くと低くて真っすぐの球が打ちやすいようです。インパクトは少しハンドファーストで捉えないとやはり球は少し上がってしまいますね。なんとか低い球が打てるようになってきたとはいえ、やっぱ藤田プロが言うような目線の高さっていうのはかなり難しい。3番ウッドならまだしも、5番ウッドだと少し球が上がっちゃうんですよね。
結局50球ほど練習しましたが、本当に目線の高さで真っすぐの球が打てたのはほんの数球でした。もう少しだけ高い球ならばかなり打てるようになったのですが、目線の高さは本当に難しい。やってみて思ったのは、ボールをどうとらえるかってことを覚えるのにとてもいい練習だということ。
これができるようになれば、自然とハンドファーストでインパクトできるようになるし、入射角が一定になるので、弾道や飛距離が安定してくると思います。シンプルな練習方法なのに、大事なことがいっぱい詰まっていると感じました。
以前テレビで観たことがあるのですが、チームセリザワのプロたちはみんなこの練習をやっているんですよ。藤田プロも賞金王になっても毎日この練習をコツコツとやっているんです。やっぱり上級者ほど基本の練習をずっと続けてやっているんですね。僕もこれからはこの練習を取り入れてみたいと思います。みなさんもぜひ一度試してみてください。本当に意外と難しいですよ。