ブライソン・デシャンボーの飛距離アップを受けて、PGAツアーで流行を見せるドライバーの長尺化。国内外の最新ゴルフクラブや練習器具など様々なゴルフギアに精通するノリーこと堀口宜篤が、この長尺ドライバーのメリットと、長尺シャフトが合う・合わないの基準を教えてくれた。

長尺シャフトは果たして浸透するか?

2020年のゴルフギアで話題になったトピックと言えば、PGAツアー選手たちのドライバー長尺化ですよね。

現在のドライバーシャフトは吊るし売りでは45~45.5インチが標準的な長さですが、肉体改造によって大幅に飛距離アップしたブライソン・デシャンボーが、さらなる飛距離アップのために48インチの長尺ドライバーをテスト。そんなデシャンボーに感化されて、ビクトル・ホブラン、アダム・スコット、フィル・ミケルソンとトップ選手たちも長尺ドライバーをテスト・実戦投入しています。

画像: ブライソン・デシャンボーが作った長尺ドライバー流行は2021年も続く!?(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

ブライソン・デシャンボーが作った長尺ドライバー流行は2021年も続く!?(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

ドライバーの長尺化は飛距離アップの手段のひとつとして正しいです。PGAツアーのスタッツの仕組みを考案したコロンビア大学のマーク・ブローディ教授も、飛ばしたほうがスタッツ的には良い傾向にある、と述べていますし、ゴルフが楽になる可能性を感じているからこそプロたちもテストしているというわけです。

画像: PGAツアーで流行りつつある長尺シャフトのドライバー。そもそもシャフト長さの合う・合わないの基準はどこで決めれば良い?(写真はイメージ)

PGAツアーで流行りつつある長尺シャフトのドライバー。そもそもシャフト長さの合う・合わないの基準はどこで決めれば良い?(写真はイメージ)

ただ、スウィングのタイプによっては短いシャフトのほうが合うゴルファーもいて、これはプロアマ問わず共通。「長尺だから絶対に飛距離が伸びる」というわけではないんです。標準的な長さがちょうど良い方もいれば、短尺のほうが飛距離が出る、なんてこともあります。

では長尺シャフトが合う・合わないの基準はいったいどこにあるのか。個人的にはスウィングタイプの違いにあるのではないかと考えています。回転で打つタイプは長尺が合いやすいですし、地面反力を使って縦にスウィングしたいタイプに長尺は合いにくい傾向があると思います。

スウィングタイプの相性に加えて、切り返しの仕方によって相性の良いシャフト特性も変わってきます。切り返しがゆったりめな方なら全体的にしなるシャフト、逆に切り返しが速い方は手元にしっかり感があるモデルがオススメですよ。

それぞれタイプ別に具体的なモデル名を挙げるとしたら、ゆったり切り返す人が長尺を使うならUSTマミヤ「アッタスダァーッス」、逆に短尺を使うならフジクラの「スピーダーSLK Type-D」あたりがオススメ。

画像: ゆったり切り返すゴルファーが長尺を使うならUSTマミヤ「アッタスダァーッス」、短尺ならフジクラ「スピーダーSLK」。一方切り返しが速い人が長尺を使うなら三菱ケミカル「ディアマナDリミテッド」、短尺ならフジクラ「ベンタスブルー」がオススメだという

ゆったり切り返すゴルファーが長尺を使うならUSTマミヤ「アッタスダァーッス」、短尺ならフジクラ「スピーダーSLK」。一方切り返しが速い人が長尺を使うなら三菱ケミカル「ディアマナDリミテッド」、短尺ならフジクラ「ベンタスブルー」がオススメだという

逆に、切り返しが速い人が長尺を使うなら三菱ケミカル「ディアマナDリミテッド」、短尺ならばフジクラ「ベンタスブルー」がオススメです。ひとえに短尺、長尺といってもシャフトによっても合う合わないがあります。

ひとまずアマチュアの方に伝えておきたいのは、シャフトの長さを変えてみるだけでもいろんな発見がありますよ、ということ。先入観で「長尺シャフトは振り切れないよ」、「短尺だと飛ばなそう」と言わずにぜひ試してほしいですね。

画像: ポイントは右足かかと!?美人プロゴルファー・笹原優美が教える、飛距離を伸ばすフィニッシュのワンポイント youtu.be

ポイントは右足かかと!?美人プロゴルファー・笹原優美が教える、飛距離を伸ばすフィニッシュのワンポイント

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