今週末開幕するPGAツアー2021年初戦「セントリートーナメントオブチャンピオンズ」。その練習日のとある一幕をPGAツアーが公式SNSで動画で公開した。まず登場するのはブライソン・デシャンボー。ドライバーを振り抜くとその計測値はボールスピード約87m/sという驚異的数字。
面白いのはそのあとで、練習ラウンドを共に回っていたマッケンジー・ヒューズに対し、デシャンボーが“飛距離アップレッスン”を行う様子が映し出されているのだ。
デシャンボーの次に放ったヒューズのドライバーショットのボールスピードの計測結果が192マイル/時(約85.8m/s)だと知るや、デシャンボーは「あれ? もうちょっと出るかなと思ったんだけど」と発言。つづいて、スウィングの改善点を指摘しはじめる。
「次は(バックスウィングで)腕を伸ばしてから(切り返しで)引っ張る感じで、時間をかけた長いスウィングにしてみてよ。慣れるまではキツイかもしれないけど」とデシャンボー。
ヒューズがもう1球打つと、そのボールスピードは193マイル/時(約86.3m/s)。しかしまだまだ伸びる余地があると感じたのか、デシャンボーはさらに地面反力についてもアドバイス。
「(バックスウィングで)ジャンプアップして、そして(切り返しで腕とともに)引っ張るんだ。フェースの真ん中で打てばもっと遠くまで届くよ」
さらなるアドバイスを受けてヒューズがドライバーを打つと、なんとボールスピードは194マイル/時(86.7m/s)。アドバイス前と比べて約2m/sもボールスピードがアップした。
身振りと簡単な言葉だけでデシャンボーの言いたいことを理解し結果を出すヒューズもやはりプロだが、そのプロのボールスピードをいとも簡単に伸ばしてしまうデシャンボーの飛ばしのエッセンスも流石の一言。昨年から驚異的な飛距離アップが話題のデシャンボーだが、それも飛ばしに対する知識あってゆえのことだと感じさせる一幕だった。