主に河川敷のゴルフ場などで、キャディバッグを手引きのカートに積み込み、自分でそれを引っ張ってプレーする“手引きセルフ“。当然ながら歩きのゴルフとなるため健康的だし、同伴者との距離も保たれる。
ただ、シングルの腕前のコヤマによれば、そういった健康面や、感染症対策だけでないメリットが手引きセルフにはあるという。
「たとえば2段グリーンで奥にピンが切られている場合は、ウェッジか、9番か、思い切って8番か……と悩む場面ですが、バッグが常に手元にあることによって、ライや状況を判断してからクラブ選択をできるんです」
この状況ならウェッジではなく9番だな……と思っても、その番手が手元になければカートまで取りに行く手間を考慮して「ウェッジでいいや」と打ってしまいがち。だが、手引きセルフの場合、「カートまでクラブを取りにいく手間」は存在しない。だからこそ、クラブ選択が意のままに行えるというわけだ。
そしてもうひとつのメリットは「スロープレー防止につながる」ということだ。
「手引きでプレーしているとバッグだけでなく、距離計、飲み物、目土なども常に手元にある状態なので、プレーがスピーディになります。乗用カートのプレーではセカンド地点に止めて、セカンドショットして、カートに戻って……の繰り返しで、意外と時間がかかったりするんです。手引きは歩く時間がかかるので、大幅な時間短縮とはならないかもしれませんが、スロープレーにはなりにくいし、なにより自分のリズムでプレーできると思いますよ」
自分のリズムでプレーでき、番手選びも意のまま。だから、「意外と手引きセルフはいいスコアが出たりします」とコヤマ。自分のバッグを自分で引いて歩きながらプレーするゴルフは“ゴルフの原点“感も味わえるもの。一度試してみてはいかがだろうか。