花道からのアプローチは打ちやすい……はずだが、芝が枯れた真冬の時期は難易度がグッと上がる。ピンまで20ヤードのアプローチ、ペタっとした芝……この状況でどうしたらザックリせずに打てるのだろうか。わっほーことプロゴルファー・岩男健一は「まず番手選びから気をつけましょう」という。
「まず、サンドウェッジではなくピッチングや52度を選ぶほうがベターです。そして、上げるのではなく転がすイメージを持つこと。転がしで狙えば振り幅も小さくなるし、もしトップしても元々の振り幅が小さいから大事故につながりにくいと思います」(岩男、以下同)
アプローチ=サンドウェッジと考えるアマチュアゴルファーは多いが、冬は芝が枯れて芝と地面の隙間がなくなるため、ザックリしやすい。シビアなコンタクトが求められるサンドウェッジは難易度がいつも以上に増してしまうのだ。
だからこそ、より簡単な番手選びがスコアメークの鍵となる。転がしであれば仮にグリーンがカチコチに凍っていても、跳ねて奥に飛んでしまう危険性も少なくなる。
その上で、ザックリしないために「アドレスにひと工夫しましょう」と岩男。
「ダフリを避けようと、体の正面から右側にボールを置くゴルファーが多いですが、これではハンドファースト強くなりすぎて、リーディングエッジが芝に刺さってしまいやすいんです。なので、まずはボールを体の真ん中に置き、そこから体を45度、左へ向けます。そうすると、正面に置いたボールの位置が体の右側にきて、ハンドファーストが強くなり過ぎず、かつヒットしやすくなるんです」
その際に「ヒールを少し浮かせる程度のハンドアップすることもポイント」だという。ハンドアップするとボールの近くに立つことができ、クラブ軌道が安定するし、格段にザックリしにくくもなる。
番手選びとアドレスが決まったら、次は実際に打っていくわけだが、この時にポイントとなるのは「出球を揃えること」だという。
「ダウンスウィングでタメを作ってしまうとクラブの動きにバラツキが出てしまうため、なるべく腕の三角形を崩さずに払うように打つことをオススメします。説明した通りにアドレスできていれば体と右ひじが近いため、体と右ひじの距離をキープしたまま振りましょう」
冬のペタペタ芝からのアプローチも、ちょっとした工夫をすればミスは防げる。次のラウンドで試してみては?
取材協力/太平洋クラブ成田コース