カチコチグリーンでボールがグリーン奥へ……！そこからパーを獲るための寄せ技をプロが解説

どんなに気をつけていても、真冬のカチカチグリーンでは奥にこぼしてしまうことは避けられない。いつもならピンハイのはずが、止まらずにグリーン奥の斜面へ……冬だし仕方ないと気持ちを切り替え、なんとかパーを獲れるよう最善を尽くしたい場面だ。

では、グリーン奥の左足下がりの傾斜からどう寄せればいいのか？わっほーことプロゴルファー岩男健一は「まず落としどころを注意しましょう」という。

「グリーン奥の左足下がりからは、グリーンの手前にある受け傾斜にキャリーで当てて寄せるイメージを持つ方もいると思いますが、それだとボールの勢いが殺されすぎて、止まってしまいやすいんです。こういったライからは、平らなライか、下り傾斜に落として転がすという選択がベターです」

その際に大事なのが番手選びだ。

「冬芝でさらにライも難しいこの状況はいつも以上に安全にグリーン乗せたいので、ピッチングや9番アイアンを選んで転がすほうがオススメです。サンドウェッジなど難しいクラブを選んで大きなリスクを背負うのは避けましょう」

冬は芝が薄く、そもそもコンタクトが難しい。ピッチングや9番アイアンなど、ある程度ロフトが立っているクラブを使って転がしていくほうが安全に乗せることができる。

狙い所と番手を決めたら次は実際に打っていくが、その際の注意点として「いつも以上に念入りに素振りをしましょう」と岩男はいう。

「傾斜地にボールがあるので、素振りでクラブがどこを通るかをしっかり確認し、その通り道にボールをセットするようにしましょう。素振りだけしっかりしたら、構え方や打ち方は平らなライと同じでオッケーです。変に変えるとミスのもとなので、いつも通りに振っていきましょう」

グリーン奥の左足下がりからのアプローチは、特殊な状況だからと特殊な打ち方・狙い方を選択肢しがち。しかし、なるべく「いつも通り」に近づけてあげることがミスを減らす最大のコツなのだ。

冬のゴルフではグリーンで跳ねて奥にいくことはままある。慌てず騒がず安全策で、パーを狙おう！

取材協力／太平洋クラブ成田コース