すっかり市民権を得た軽量スチールシャフト。軽量シャフトはカーボンしかなかった時代から、N.S.プロ950GHの大ヒットを経て、今や60グラム台までラインナップされているのをご存知だろうか。プロゴルファー・中村修が、超・軽量スチールシャフトの世界をレポート。

私がゴルフをはじめた30年ほど前、アイアンのスチールシャフトといえば「ダイナミックゴールド」(以下DG)や「ライフル」といった120グラム台前後のものがメイン。軽量シャフト=カーボンシャフトという時代でした。

ところが1999年に日本シャフトから「N.S.プロ950GH」が発売されてからその状況はガラッと変わりました。キックポイントを中間にしたことでダウンブローが苦手なゴルファーでも球が上がりやすく、DGよりも30グラム軽量にしたことで振りやすさも向上、メーカー標準シャフトとして多くのメーカーが採用しました。

DGか、あるいはメーカー純正のカーボンシャフトという選択肢に風穴を空けました。DGは今も愛用者が多くいる正真正銘の名器ですが、軽量スチールの歴史をつくったのはN.S.プロ950GHだと言っていいでしょう。

画像: 日本シャフトから発売されている軽量スチールシャフト「ゼロス」シリーズ

日本シャフトから発売されている軽量スチールシャフト「ゼロス」シリーズ

現在ではさらに軽量な「ゼロス」シリーズが人気です。2014年に発売された70グラム台の「ゼロス7」に始まり、女子プロにも人気の80グラム台の「ゼロス8」、そして60グラム台の「ゼロス6」と3つの重量帯がラインナップされています。

機会があってその3モデルを試打してみたのですが、初めて試した「ゼロス6」の感触の良さに驚きました。「7」と「8」にも言えることですが、「ゼロス6」は当たりが分厚い。さらにタイミングがとりやすくてミスショットが少ないんです。なんだか宣伝臭く感じれてしまうかもしれませんが、これはアマチュアゴルファーにとって新しい選択肢になるではと感じたのも事実です。

画像: 世界最軽量を謳う「ゼロス6」は「ゼロス7」よりも6グラム軽い68.5グラム、トルク3.0、キックポイントは先調子

世界最軽量を謳う「ゼロス6」は「ゼロス7」よりも6グラム軽い68.5グラム、トルク3.0、キックポイントは先調子

試打クラブを用意してくれた千葉県佐倉市にあるゴルフファクトリー「オンアンドオフ」のクラフトマン桑原信明店長に話を聞きました。

「ゼロスのシリーズはヘッドスピードがあまり速くないお客様だけでなくヘッドスピードが速い人でもタイミングが取りやすくて人気のシャフトです。とくにゼロス6は、組み上げ方にもよりますがスピンもしっかり入るので、最近の少しロフトの立ったアイアンと相性抜群です」(桑原信明店長)

ロフト角30度の7番アイアンで打ったデータが下記です。高弾道ではありませんがロフトなりの弾道で距離も出ています。60グラム台の柔らかいシャフトなのに面白い結果に驚きました。

画像: ドライバーのヘッドスピード45m/s程度で試打した弾道計測器(スウィングキャディSC300)による計測データ
ドライバーのヘッドスピード45m/s程度で試打した弾道計測器(スウィングキャディSC300)による計測データ

もちろん、スチールにはスチールの、カーボンにはカーボンの良さがあるのは他の重量帯と同じ。しかし、60グラム台のアイアンシャフトという、今までカーボンしか選択肢がなかったところにスチールシャフトが加わったのは朗報です。

カーボンシャフトとは違ったスチールならではのメリットもあると感じました。機会があったら、一度ぜひ試してみることを勧めます。

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