先日発表となったマジェスティゴルフの最新モデル「マジェスティロイヤル」。いったいどのような性能に仕上がっているのか。プロゴルファー・中村修が早速ドライバーを試打してレポート!

マジェスティゴルフが、社名変更前の旧マルマンゴルフ時代を含め今年で50周年を迎える。その記念すべき年に新たに発表されたのが「マジェスティロイヤル」シリーズの2021年モデルだ。

画像: マジェスティゴルフのニューモデル「マジェスティロイヤル」をプロゴルファー・中村修が試打!

マジェスティゴルフのニューモデル「マジェスティロイヤル」をプロゴルファー・中村修が試打!

ドライバーからフェアウェイウッド、ハイブリッド(ウッド型ユーティリティ)、アイアンまでラインナップ。

ドライバーはクラウン部に一般的なカーボン素材より軽量な「高強度TPカーボン」を採用することで、より低重心設計に。フェース裏面が波型デザインに加工された「3Dウェイブフェース」によって反発力が高まり、高弾道・低スピンかつ強弾道で飛ばせるのだという。

画像: マジェスティゴルフ「マジェスティロイヤル」(写真は10.5度モデル)

マジェスティゴルフ「マジェスティロイヤル」(写真は10.5度モデル)

シャフトは、しなりを効かせてスウィングするタイプへ向けた「マジェスティLV540」(フレックスはSR、R、R2の3種)とヘッドスピードが高いパワーヒッターがしっかり叩ける性能を持つ「マジェスティLV540ツアー」(フレックスはツアーSの1種)の2種。いずれのモデル・フレックスでも一般的な45.5インチに加え、46.5インチの長尺モデルが用意されている。ネック調整機能は未搭載となっている。

ではドライバーがどのような仕上がりとなっているのか、さっそくプロゴルファー・中村修に試打してもらおう。ロフトは9.5、10.5、11.5度の3種のうち、9.5度のモデルを選択。シャフトはマジェスティLV540ツアーの46.5インチシャフトを組み合わせて試打を行った。

中村が試打した結果をまとめると、打ち出し角は約14度の高弾道。スピン量は約2600rpmほどと、確かに高打ち出し・低スピン。反発性能に加えて長尺仕様であることも相まって、ボール初速はヘッドスピード45m/s前後に対して約70m/s前後と高い水準を叩き出していた。

画像: ゴルフシュミレーター「GDR」でデータ計測しながら試打を行った

ゴルフシュミレーター「GDR」でデータ計測しながら試打を行った

「弾き感のある打感ですが、硬すぎるとは感じませんでした。つかまりも良い感じで、振っても右にすっぽ抜ける感じはしません。飛距離はマックス280ヤード。シャフトも、ヘッドスピード45m/s前後の叩けるゴルファーが振っても問題ない仕上がりですね」(中村)

試打を通じて中村が注目したのはマジェスティロイヤルが「長尺なのに振りやすく設計されている
」点。近年のニュードライバーは大慣性モーメント設計がトレンド。しかしむやみに大きくし過ぎると長尺の場合振りにくくなってしまうわけだが、マジェスティロイヤルは「慣性モーメントを大きくし過ぎず、しっかりと球をつかまえてくれるし方向性も良い」と中村。

「設計段階から長尺仕様を想定し、ヘッド自体の性能や重量、バランスだけでなく、シャフト・グリップまで含めたクラブ全体のバランスが上手く取れているので、長尺でも振りやすいのでしょうね」(中村)

旧マルマン時代には50インチシャフトも手掛けていたりと「長尺に関しては一日の長がありますね」と中村は言う。

アイアンに関しては、ソール内部のトウ・ヒール側2か所に高比重のタングステンウェートを配置し低重心・大慣性モーメント化を図った飛び系のモデルで、ロフトは7番で27度。

画像: マジェスティゴルフ「マジェスティロイヤルアイアン」(写真は7番)

マジェスティゴルフ「マジェスティロイヤルアイアン」(写真は7番)

フェース素材には従来のマレージング鋼より強度の高い「タフェストマレージング鋼」を採用し、反発性能を高めているのだが「素材選びにもマジェスティゴルフらしさが出ています」と中村。

「今や定番素材となっているマレージング鋼ですが、いち早くクラブの素材に採用していたのがマジェスティゴルフなんですよね。ニューモデルではより強度の高い素材を使うことで1.6ミリの薄フェースになっていますが、そういった素材に関する知識や加工技術のノウハウも“ならでは”という感じがします」(中村)

バックフェースには建築設計にも採用されるトラス構造を用い、反発性能をさらに向上。シャフトはカーボンの「マジェスティLV54」もラインナップされているが、試打ではもう一方の純正スチール「NSプロ 850MJ ウェートフロー」のSフレックスを使用。番手は7番で行った。

画像: マジェスティロイヤルアイアンは打ち出しの高さと飛距離、そしてスピン量を両立していることが結果からも読み取れる

マジェスティロイヤルアイアンは打ち出しの高さと飛距離、そしてスピン量を両立していることが結果からも読み取れる

試打結果を見ると、打ち出し角は平均18度とかなりの高弾道。平均飛距離も190ヤード前後出ている。一方でスピン量は約5500rpmと、棒球にならずしっかり止まってくれる性能になっていることも分かる。

「弾いて飛ばしてくれる感触が気持ち良いですね。飛ばしの性能は流石の一言で、飛距離は200ヤードを超えることもありました。データを取ったあとカーボンシャフトのモデルでも打ってみましたが、力を入れなくても軽くしなって飛ばしてくれました。ヘッドの反発性能とシャフト性能が上手くマッチしていると思います」(中村)

フェアウェイウッド、ハイブリッドに関しても「高弾道で楽に飛ばせる、設計通りの性能ですね」と中村。

シリーズ全体を通して高水準な仕上がりでまとまっているマジェスティシリーズだが、その分価格水準も高い。ドライバーでいえば、税抜で12万円と他メーカーのモデルと比べてお高めだが「これもコストを考えれば納得」と中村は付け加える。

「パーツメーカーのシャフトを組み合わせるようなモデルと違って、ヘッドからシャフトまでトータルで設計・開発するとどうしてもコストがかかってしまうもの。加えてシャフトやフェースに使用されているのも高級素材ですからね」(中村)

こういった高価格帯のシリーズはマジェスティロイヤル以外にも、本間ゴルフ『ベレス』やダンロップ『ゼクシオプライム』、グローブライド『ダイワG3』など複数存在する。これらのモデルはあえてコスト面を抑えず高級素材を用いた性能の高さと、所有欲を満たすラグジュアリーなルックスを両立している傾向が強い。価格が高いとなかなか手が出ない、というアマチュアも多いかもしれないが、高級モデルにも「やはり一定数の人気が確実にあるんです」と中村は言う。

「少しでも飛距離を伸ばしたい、あるいは落ち込みを挽回したいという思いをゴルファーは少なからず持っているもの。そんな望みをコストに糸目をつけずに叶えてくれるわけです。高級モデルは今後も開発・進化を続けてほしいカテゴリのクラブですね」(中村)

そしてマジェスティロイヤルの発表と同時に、2021年夏には50周年記念のモデル、さらに「ハーマジェスティ(HER MAJESTY)」なる新シリーズの展開も発表したマジェスティゴルフ。いずれも詳細はまだ不明だが、こちらも続報を楽しみに待ちたい。

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