アメリカ発の音声SNS「Clubhouse(以下クラブハウス)」が盛り上がりを見せている。ゴルフに関して話をする“ルーム”も多数開催されているが、なかでもプロキャディたちは毎晩ルームを開き、活発な議論を交わしている。なぜ毎晩続けているのか? 主催者の一人、関根淳キャディに話しを聞いた。

クラブハウスは、いくつか利用に当たり規約に特徴がある。参加するには、先に登録した人からの招待がないと利用できない仕組みになっていること、クラブハウス内で話された内容を録音したり、文字に起こしたりすることは禁止されていること。また、現在のところiPhoneかiPadのみの対応でアンドロイドは利用不可となっている。

ラジオを聞いているような感覚でもあるが、挙手ボタンをタッチし、主催者に認められると自らも発言可能で、双方向のコミュニケーションが可能な点に特徴がある。聞くだけでも楽しめるし、質問することでより深いコミュニケーションを取ることも可能なSNSだ。

画像: 2019年の稲見萌寧(左)の初優勝を支えた関根淳プロキャディ(右)。彼らが音声SNS「Clubhouse」で毎夜情報発信する理由とは?(写真は2019年のセンチュリー21レディース 写真/岡沢裕行)

2019年の稲見萌寧(左)の初優勝を支えた関根淳プロキャディ(右)。彼らが音声SNS「Clubhouse」で毎夜情報発信する理由とは?(写真は2019年のセンチュリー21レディース 写真/岡沢裕行)

そのクラブハウス内で、毎晩「プロキャディの部屋」を主催しているのが、プロキャディ・関根淳だ。

「クラブハウスは自分が主役ではなく、参加してくれた人たちの掛け算になって面白い話が聞けるツール」(関根)というから、いかにもキャディらしいスタンス。他のプロキャディたち、ときには有名プロゴルファーも気まぐれに参加し、「プロキャディの部屋」で積極的に発言し、盛り上がりを見せている。もちろん、一般人であっても挙手をして認められれば発言が可能だ。プロとプロキャディ、一般のゴルフファンがひとつの“クラブハウス”の中で話せるのが魅力と言える。

「昨年の国内男女トーナメントは無観客での開催になりました。そこで、今まで来てくれていたギャラリーの方が聞くことができた、選手とキャディ、あるいはキャディ同士の臨場感ある会話を伝えたいと思って続けています」(関根)

関根がこのような試みをしている背景には、ゴルフ界を盛り上げたいという思いとともに、昨年「日本プロキャディー協会」が発足したことも影響している。試合がなければどうしても露出の機会が減るプロキャディだが、自らSNSを通じて発信をすることで、「活動内容を認知してもらうことに役立っています」(関根)というわけだ。

2月1日に開始した、毎晩開催の「プロキャディの部屋」は、2月26日まで続ける予定。地道な活動ではあるが、キャディたちが毎晩交わす会話は、その次の週から開催される女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッド」の盛り上がりへとつながっていく。

女子開幕戦でも「なにかしら配信できれば」と考えていると関根。臨場感あふれる配信内容が聞けるとしたらトーナメントの楽しみ方がひとつ増えそうだ。

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