PGAツアーでもっとも華やかな大会の1つAT&Tペブルビーチプロアマ。例年ならセレブが集い大勢のギャラリーが押し寄せるが今年は無観客。そこで72ホール目に鮮やかなイーグルを決めて優勝したのがダニエル・バーガーだった。

バーガーは数年前に騒がれた“クラス11”のひとり。日本でいう黄金世代、プラチナ世代のように2011年に高校を卒業した松山英樹より1つ年下のジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマスらがツアーを席巻した当初、新時代の旗手として一気に注目を集めたもの。しかし最近19年に大学を卒業または中退しプロ入りした“クラス19”に主役の座を奪われかけていた。

クラス19のメインキャストは昨年全米プロでメジャー初制覇したコリン・モリカワ。デビュー3戦目で優勝したマシュー・ウルフ。すでにキャリア2勝を挙げているビクター・ホブランら。コロナ禍で20代前半の彼らが躍動し話題となった。

そんななかウェイストマネジメントフェニックスオープンでジョーダン・スピースが900日以上ぶりに3日目を終えてトップに立ち優勝はならなかったものの4位タイに入り復活を猛アピールした。

画像: ツアー通算4勝目を挙げたダニエル・バーガー(写真はGettyImages)

ツアー通算4勝目を挙げたダニエル・バーガー(写真はGettyImages)

「勝てなかったのは残念だけれど自分が正しい方向に進んでいることは確信できた。優勝を狙える位置でプレーするのは楽しいし、久々だけどこの雰囲気にもすぐに馴染めた」と17年の全英オープン以来となる復活優勝も視野に入れたコメントを口にした。

その直後AT&Tで2週連続54ホールのトーナメントリーダーとなり、いよいよ復活Vの雰囲気が盛り上がったが惜しくも3位タイ。優勝は2打差からスタートしたクラス11の朋友バーガーにさらわれた。

「18番では生涯最高の3番ウッド、生涯最高のパットが打てた」と海沿いのパー5で残り253ヤードをグリーンに乗せ、およそ9メートルのイーグルパットをねじ込み渾身のガッツポーズしたバーガー。昨年コロナで中断していたツアーが再開した直後のチャールズシュワッブチャレンジ以来となるツアー通算4勝目をゲットした。

4日間72ホールで4つのイーグルを奪って掴んだ勝利に「本当に気持ちがいい」としながらライバルのスピースについては「どんなにショットが乱れてもどこかで奇跡を起こす力がある。3日目の16番(パー4)でセカンドをカップインさせてイーグルを奪ったみたいにね。彼が特別なのはそういうところなんだ。これからきっとどんどん優勝するよ」と太鼓判。スピースもライバルの勝利をグータッチではなくハグでお祝いした。

クラス11で現在世界ランク最上位(3位)のトーマスは今大会には出場していなかったが、先日ラウンド中に発した不適切な差別用語でラルフローレンがスポンサーを降りるなど苦境に立たされている。だがそんなときだからこそ逆に燃えているだろう。次週タイガー・ウッズがホストを務め強豪が顔を揃えるジェネシス招待でもクラス11の動向に注目したい。

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