先週のPGAツアー「AT&Tペブルビーチプロアマ」で最終日首位タイに立っていたネイト・ラシュリーに悲劇が起きたのは最終日の16番ホール。
4メートルの難しいパーパットに臨んだラシュリーだったが、ファーストパットはカップの横を通りすぎてしまう。それが悲劇の始まりで、返しのボギーパットをカップに蹴られると、なんとその次の短いダブルボギーパットはカップにかすりもせず、まさかの4パット。パターを空中に放り投げ、怒りと悲しみを表現している。
最終日の土壇場で4パットのトリプルボギーを喫したラシュリーは、首位と4打差の5位タイで大会を終えている。「あの4パットがなければ……」というシーンだ。
3パットはある程度仕方がないとしても、4パットは一般アマチュアでもダメージが大きい。なんとか防ぐ方法はないだろうか?
プロゴルファー・中井学に聞くと、意外な対策を教えてくれた。「『OKなし』のゴルフをするといいですよ」というのだ。
「まずは“OK”を出す習慣をやめてみるといいと思いますよ。アマチュアゴルファーの方はOKに慣れ過ぎていることから『短いパットをしっかり決める』という習慣を持てていないケースが多い。技術の上手い下手というよりも、常日頃からショートパットの緊張感に慣れておきたいですよね」
たしかに、ラシュリーの3パット目も、仲間内でのプライベートラウンドなら「オッケー!」が出ている距離のようにも見える(下りだから、出してもらえないかもしれないが)。
「OKはワングリップ以内」などと決めていれば別だが、50センチくらいのパットにOKを出すケースもある。言わずもがな、50センチのパットは十分“外し得る”距離だ。普段からその距離を打ち、カップに入れるという習慣がないゴルファーが「OKなし」のコンペなどに出たときに4パットは起こりがちだと中井は分析する。
だからこそ、とくに80台、70台を目指しているゴルファーは「OKを出す習慣をやめて完全ホールアウトをすることが4パットを防ぐだけでなく、上達につながるはずです」(中井)
コンペで優勝したい! 競技に出てみたい! というゴルファーは、仲間に掛け合って「今日はOKなしでやってみない?」と提案してみると、いざというときに4パットが防げる……かも。