軽いシャフト=柔らかい、という常識を覆し、いわゆる「軽硬」シャフトのカテゴリーを確立させたフジクラのリシャフト専用シャフト「プラチナムスピーダー」がリニューアル(3月11日発売)。プロゴルファー・中村修が試打したインプレッションをレポート。

張りと強い弾き感でヘッドを走らせる

軽量シャフトのカテゴリーに硬さを持たせプロからアマチュアまで幅広く受け入れられた「プラチナムスピーダー」がリニューアルされたというので試打してきました。前作は軽量であってもコシがあって弾き感のある硬さを持つ先調子という印象でしたが、今作は素材を一新したとのこと。

高弾性で強度の高い素材を全長に使用することで、しなり戻りの速さを追求した先調子の走り系シャフトとなっているようです。30グラム台から60グラム台までと幅広くラインナップされているすべての重量帯を打ってみました。試打クラブのヘッドはSIM2マックスの10.5度。長さは46インチです。

画像: プラチナムスピーダーをプロゴルファー・中村修が試打した

プラチナムスピーダーをプロゴルファー・中村修が試打した

重量帯ごとにヘッドスピードを変えて試打してみましましたが、印象に残ったのはやはりダウンからインパクトにかけてのヘッドの走り感。手元側はしっかりしていて、ワッグルすると硬さとして感じられるものの、スウィング中に一度しなりを感じると次の瞬間ジェットコースターが急カーブを加速しながら突き進むようなしなり戻りと、ヘッドの走り感を感じられました。

30グラム、40グラムと軽いほうから試打し、50グラム台のXシャフトを試打してみると、手元の硬さと全長に渡る張りを感じるので、かなり硬いと感じます。このスペックだとしなりを感じるには46m/sくらいは必要な印象。私ならば、このスペックを選びます。

全体に、普段カスタムシャフトを使っているゴルファーが、いつもより1フレックス柔らかめを選ぶと、しなりを感じやすく、性能を引き出しやすそうです。あくまで目安ですが、ヘッドスピード40m/sくらいのゴルファーならば選ぶべきは40g台のSRくらいが適正だと思います。

このシャフトが合うのは切り返しがゆっくりで、ある程度自分でタメが作れるゴルファー。手元が硬いので切り返しのタイミングが早く、リリースも早いゴルファーだと、硬さだけが感じられてしまうかもしれません。

画像: フジクラシャフトの新製品「プラチナムスピーダー」の30~60グラム台のラインナップを試打

フジクラシャフトの新製品「プラチナムスピーダー」の30~60グラム台のラインナップを試打

画像Aはシミュレーションゴルフのゴルフゾンで計測した画面ですが、適度なスピン量と打出しの高さが確認できます。40グラム台のSシャフトをヘッドスピード42m/s程度で打った画像A左では打ち出し角度15.3度に対しスピン量は2277rpm。50グラム台のXシャフトをヘッドスピード46m/s程度で打った画像A右は打ち出し角度16.7度に対してスピン量は2788rpm。総じて高弾道でスピンも適度に入っています。

SIM2マックス自体が極端な低スピンヘッドではないのでスピン量はヘッドなり。シャフトがボールを持ち上げてくれているという計測結果です。ヘッドスピードに対し、ボール初速はそれぞれ64と70m/sと、しっかり出ています。

画像: 画像A:ヘッドスピード42m/s程度で40グラム台のSシャフトを打ったデータ(左)とヘッドスピード46m/s程度で50グラム台のXシャフトを打ったデータ(右)

画像A:ヘッドスピード42m/s程度で40グラム台のSシャフトを打ったデータ(左)とヘッドスピード46m/s程度で50グラム台のXシャフトを打ったデータ(右)

ヘッド重量192グラムのSIM2マックスのヘッドを46インチで組んだ場合のバランスもご紹介しておきましょう。30グラム台はD0、40グラム台はD1、50グラム台はD1.5、60グラム台はD2。つまり、長尺化してもバランスが重くなりすぎないのがメリットです。もちろんヘッド重量やグリップの重量によって変わりますが、基本的には長尺化しやすいシャフトです。

画像: シャフトクロスに悩む人必見!小澤美奈瀬が教える、シャローに下ろすためのダウンスウィング youtu.be

シャフトクロスに悩む人必見!小澤美奈瀬が教える、シャローに下ろすためのダウンスウィング

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