復元力の高さのおかげで叩いてもブレない
日本シャフトと言えば、主にアイアン用スチールシャフトを手掛ける国産シャフトメーカー。「N.S.プロ950GH」シリーズや、「N.S.プロモーダス3」シリーズなどのN.S.プロブランドは、国内外プロアマ問わず多くのゴルファーに愛されるシリーズとして知られている。
その一方で、スチールシャフトで培われた製造技術を応用して、ドライバーやフェアウェイウッド、ハイブリッドなどウッド類のカーボンシャフトも好評を博している。そんなドライバー用シャフトの2021年最新モデルとなるのが、「N.S.プロ レジオフォーミュラMBプラス」だ。
さっそくその性能をプロゴルファー・中村修と堀口宜篤に確かめてもらおう。なお、試打ではシャフト長45.5インチで、50グラム台Xフレックスのスペックを選択、ヘッドはピン「G425マックス」を使用した。
キックポイントは中元調子で、叩けるアスリート向けのシャフトに仕上がっているようだが、試打した堀口によれば「シャフトをしならせながら走らせるスウィンガータイプにはピッタリのモデル」だという。
中村はレジオフォーミュラMBプラスを評する。
「適度にしなってくれて、インパクトのジャストタイミングでしなり戻ってくれる復元力の高さがありますね。どちらと言うと、シャフト先端部の走りを最大限に活かして飛距離を高めよう、というタイプではなく、叩いてもブレない性能を重視しているように感じました。ある程度振れる方向けのモデルであることは間違いないですね」(中村)
中村の言う“叩いてもブレない”性能は、寛容性の高い現代の大慣性モーメントヘッドと相性が良い特性。三菱ケミカル「テンセイプロホワイト1K」やフジクラ「ベンタスブラック」は先端部の剛性を高め、余計なしなりが入らないことで“叩いてもブレない”性能を作り出しPGAツアープロからの人気を集めているが、レジオフォーミュラMBプラスは復元力の高さで同じような効果を生んでいるというわけだ。
また、同じく日本シャフトが手掛けるアイアンシャフト「N.S.プロモーダス」シリーズとのマッチングも考慮されている点も「14本の流れを作るうえでメリットになる」と中村は付け加える。
叩いていけるアスリート向けのシャフトを求めるゴルファー、とくにアイアンのシャフトにN.S.プロモーダス3シリーズを合わせている、という人にとっては要注目のシャフトと言えるだろう。