みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ツアー中継を観ていて、「強いな~」と思う選手はパットが入っています。やはり最終的にスコアを作るのはパットなんですよね。
週刊ゴルフダイジェスト3/2号の巻頭に「強い選手ほどこの握り 合掌&ハンドアップ」という記事が載っていました。この記事を解説されている橋本真和プロは、強い選手のグリップには共通点があるといいます。一体どんな共通点なのでしょうか? 僕たちアマチュアにも簡単に真似できるのでしょうか? さっそく試してみることにしました!

週刊ゴルフダイジェスト2021年3月2日号の特集で紹介されていた、強い選手たちの共通点「ハンドアップ」と「合掌握り」を実践!
まず橋本プロがアマチュアも真似するべきという、強い選手に共通する特徴が「ハンドアップ」。パッティングのミスの多くは手首のムダな動きが原因らしく、ハンドアップにすることでその動きを抑制することができるのだそうです。具体的には、アドレスを後方から見た時に、ひじからシャフトまでが一直線になっていればハンドアップにできている証拠ということです。前傾が浅い申ジエ選手も、前傾が深い上田桃子プロも、ひじからシャフトまでが一直線になっている理想的なアドレスをしているそうです。
では、自分がどうなっているのか試してみました。アドレスして後方から写真を撮ってもらいましたが、僕の場合は少しハンドダウンになっていて、ひじからシャフトまでが一直線ではなく、角度ができていました。少しハンドアップのイメージで構えてみると、ひじとシャフトが一直線に。ほんの少しだけ違和感を感じますが、このくらいの変更ならすぐに慣れそうな気がします。

いつものように構えると、少しハンドダウンでひじとシャフトが一直線にならない(左)。少しハンドアップに構えるとひじとシャフトが一直線になる(右)
今までの少しハンドダウンの構えと、ハンドアップの構えでパットをしてみましたが、たしかにハンドダウンしているほうが手首が動きやすく、ハンドアップの場合は手首の動きがロックされて肩から下の動きでストロークできます。これだとインパクトが安定して、パンチが入ってしまうような動きもなくなりそうです。
そしてもう一つ大事なポイントが。それは「合掌」。合掌のように手のひらをあわせるグリップということなのですが、必ずしも両手の手のひらがピッタリと合っている必要はないようです。両手がピタリと合う「完全合掌タイプ」の握り方もあれば「順手合掌タイプ」という握り方もあります。大事なことはフェース面と両手の手のひらがフェース面と平行になっているということ。

写真左が両手のひらがピタリと合う、完全合掌タイプ。写真右がほんの少しだけ右手が下になる順手合掌タイプ
アマチュアの多くはストローク中に手首をひねってフェースの開閉を行っている事が多いらしく、これがミスの原因。手のひらとフェース面を合わせることで、ストローク中の手首をひねりにくくなるので、ムダな動きがなくなるんです。さっそく合掌握りをやってみると、今までの自分の握り方は少し右手がかぶっていたのだということに気づきました。僕の場合は完全合掌ではなく、順手合掌で握ったほうがしっくりきました。

アマチュアはストローク中に手首をひねってフェースを開閉していることが多い(左)。手のひらとフェース面を合わせると開閉が少なくなり、安定したストロークになる(右)
ハンドアップと合掌握りでパットをしてみましたが、フェースの開閉が少なめのストロークで、思った方向にボールを打ち出しやすく感じました。手首の動きがロックされて、切り返しやインパクトの時にヘッドがムダな動きをせず、スムーズにストロークできます。小手先ではないストロークができるようになるので、再現性が高くなるんじゃないでしょうか。ブリップを完全合掌タイプにすると、さらに手首の動きを抑制する事ができるので、試してみるといいかもしれません。
「パットに型なし」と言うように、カップインすればどんなストロークでもいいのですが、強い選手が多く採用している打ち方を取り入れてみるのもいいのではないでしょうか。
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