原英莉花、西郷真央らを輩出した、尾崎将司が主宰する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」に入会するためのセレクションが開催された。ジャンボ自らが見守ったその模様を、プロゴルファー・中村修がレポート。

例年、社会貢献活動も兼ねてジャンボ軍団のプロも集まりジュニアレッスン会も同時開催されていたジャンボ尾崎ゴルフアカデミーのセレクション。今年はコロナ禍もありレッスン会は行わず、セレクションのみの開催となりました。

応募人数も多かったことで、一日に6、7名ずつ4日に分けてセレクションは行われ、公開取材となった27日は女子2名、男子4名の計6名が集まりました。

画像: 入会セレクションで応募者のスウィングを鋭い目線で見るジャンボ尾崎

入会セレクションで応募者のスウィングを鋭い目線で見るジャンボ尾崎

選考方法は、ジャンボさんが見ている前で、ドライバーとアイアン(男子は5番、女子は6番)を10球程度。サンドウェッジで30ヤードと80ヤードをそれぞれ3球。さらに、ヘッドの代わりに空気の抵抗を受ける羽がついた練習器具を持って通常の素振りと目一杯振ったマン振りの素振りを見せる……というもの。

セレクションを受けるのは腕に覚えのあるジュニアゴルファーたち……と言えどもテレビカメラ、新聞記者、カメラマンに囲まれ、さらに打席後方には眼光鋭くジャンボさんが見つめる前で打つのはかなり緊張するはず。

しかし、どのジュニアも持てる力を発揮し、素晴らしい弾道のショットを繰り出しています。この春高校生になるという男子でも5番アイアンでは高く強い弾道で飛ばし、ドライバーもとにかくよく飛んでいます。2名の女子に関しても正確なショットを連発していました。

画像: 飛距離だけではくスウィングのバランス、柔軟性、リズム、コントロールと剛柔兼ね備えた運動能力も見極める

飛距離だけではくスウィングのバランス、柔軟性、リズム、コントロールと剛柔兼ね備えた運動能力も見極める

果たしてジャンボさんはどんなポイントを見ているのだろうと考えながらの取材でしたが、終了後の会見ではジャンボさんからこんな発言がありました。

「ゴルフで忘れてはいけないのは柔軟性、バランス、リズム、タイミングそういった分野が必要で最後は柔らかさがないとね、ピッチャーじゃないけど。(最近のゴルフ界は)極端にいえば野球のバッターが多くなっている」

近年のPGAツアーでは300ヤードを越える飛距離が当たり前。世界で戦うためには飛ばすことが最優先のように思えますが、飛距離だけでは世界に通用しない。「ゴルフというのは基本的にはコントロールゲームだから。ドラコン選手ではないんだから」とジャンボさんは言います。自身もプロ野球の投手出身。だからこそ、大きい筋肉だけでなく、指先の小さい筋肉に至るまでのバランスが大事なんだと説きます。

そして、無事セレクションをクリアしたとしても、なにも手厚いケアをされて成功を約束されるわけではありません。「いくらいいアドバイスしても、それをものにする努力がなければならないし、レッスンして上手くなるなら誰だって上手くなる。それをものにする努力、あとは自分の力だから、自分のものをしっかりと作ってもらいたい」とジャンボさん。

基礎体力に加えて柔軟性やバランス、リズムといった、飛距離だけでなくボールをコントロールするために必要な要素も重要視するのがアカデミーでの基本。その上で「自分のゴルフ」を作っていくためには、自分の持ち味を見極められるまでトレーニングや練習を積み重ね、プロの世界で通用するレベルまで引き上げなければなりません。

最後に印象に残ったのは、原英莉花や笹生優花に対して開幕を前になにかアドバイスしたかと聞かれたときに答えた「もう一人前になっているから何も言うことはない。自分で頑張ればいい」という言葉。目を細めながら話すジャンボさんの表情からは、愛弟子が一人前となった嬉しさを感じました。

ジャンボイズムが徹底されているジャンボ尾崎ゴルフアカデミーから将来のゴルフ界を担う選手たちが巣立っていきそうです。

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