ミズノの2021年ニュードライバー「ST-X」「ST-Z」の2モデルを、プロゴルファー・中村修と堀口宜篤が試打。どのような性能に仕上がっているのか、たしかめた。

ミズノのST-XとST-Zはどんなドライバー?

ミズノの2021年ニュードライバー「ST-X」と「ST-Z」が3月12日に発売となる。位置づけとしては、2020年として発売された「ST200」「ST200X」に連なるSTシリーズに兄弟モデルとして追加ラインナップされた形だ。

先日開催された国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」ではST-Xを実戦投入した西郷真央が4位タイフィニッシュとさっそく活躍。昨年2勝を挙げた原英莉花もST200Xからスイッチするなど注目度も高い。

兄弟モデルということもあり、ST-X、ST-Zの2モデルに搭載された技術は基本的にST200シリーズを踏襲したものとなっているが、細かい点をブラッシュアップ。フェース下部でのヒットでも反発性能が高められるようフェースの厚みを調整して寛容性を高め、カーボンクラウンもさらに軽量化され、ソール部をカーボンコンポジット設計にすることでより低重心化を図っているという。

ST200、ST200Xと同様に、ロフト角はそれぞれ1ラインナップのみでターゲットとなるゴルファーをしっかりセグメントしているのも大きい特徴と言えるが、それぞれどのような性能に仕上がっているのか。さっそくプロゴルファー・中村修と堀口宜篤の両名にたしかめてもらおう。

画像: ミズノの2021年ドライバー「ST-X」(左)と「ST-Z」(右)をプロが試打!

ミズノの2021年ドライバー「ST-X」(左)と「ST-Z」(右)をプロが試打!

試打スペックはST-Xが10.5度、ST-Xは9.5度。弾道調整機能は2モデルとも搭載されているが、試打ではスタンダードの状態で行った。いずれも純正シャフトのSフレックスを用い、両者にはドライバーのヘッドスピード45~46m/s程度で振ってもらった。

つかまり過ぎない適度なドローで飛ばす「ST-X」

ST-Xはソールのトウ側にチタンに比べて軽量な大型カーボンパーツを採用し、余剰重量を後方ヒール側に配置。ウェートもヘッド後方ヒール寄りに配されており、重心距離を短くしつかまりやすさを実現したモデルだ。まずは見た目の印象はどうだろうか。

「だいぶシャローバックに見えるのですが、構えてみると意外と左は向きません。結構ディープでフェース面が大きい印象ですね」(中村)

画像: ミズノ「ST-Xドライバー」

ミズノ「ST-Xドライバー」

堀口はロフトが10.5度ということもあり「つかまるイメージも出やすいですね」とコメント。堀口の試打結果を見てみると、トータル飛距離は約264ヤード。打ち出し角は12.3度ほどで、スピン量は2089回転と低スピン性能の高さが伺える。

「スピン量も少ないし、球も強いですね。弾いている感触もありつつ、その中に柔らかさも手に伝わってくるので打ってて心地が良い。これは打感にこだわるミズノならではですね。ドローがかかる感じはありますが、どちらかと言えば慣性モーメントの大きさのほうが印象が強くて、風に負けない、めちゃくちゃ強い球が打てる印象ですね」(堀口)

中村はなんと平均289ヤードのビッグドライブを記録。打ち出し角は約12.1度、こちらもスピン量は2293回転と抑えめ。両者とも弾道に関してはまっすぐ、あるいはやや右に打ち出し、わずかにターゲット方向に戻ってくるような球が多く、「ドローバイアス設計とはいえ、つかまり過ぎない性能と言って良いでしょう」と中村は評した。

まっすぐ強い球が打てる「ST-Z」

続いてはST-Z。ST-Xと大きく異なるのは重心設計。ソールのトウ側にのみ大サイズのカーボンパーツを採用していたST-Xに対し、ST-Zは比較的小さなカーボンパーツをトウ・ヒールの両サイドに配置。ウェート位置もソール後方となっており「ST-Zに関しては直進性を高めた設計になっていそうです」と中村。

画像: ミズノ「ST-Zドライバー」

ミズノ「ST-Zドライバー」

ロフト角は9.5度となっているが見た目に関しては「ロフト角の違いによる見え方以外はほとんど変わらない印象ですね。ディープということもあって、ロフトが立っている割にはフェース面がしっかり見えてくれます」と堀口。

堀口の試打結果をまとめると、トータル飛距離は約265ヤード。打ち出し角はロフトのぶん10.8度とST-Xと比べて中弾道に。ただスピン量は2236回転とST-X同様抑えめの結果に。中村もトータル飛距離約284ヤード、打ち出し角11.2度、スピン量2113回転と、堀口同様中弾道・低スピンで飛ばした。

「やはり直進性が高くて、左に行く感じがしないですね。打感の柔らかさはST-X同様。スピン量も少なめで、打ち出し角さえ自身のスウィングで確保できれば棒球でかなり強い球で飛んでくれそうです」(中村)

とはいえ操作をまったく受け付けないほどではなく「弾道もシンプルに打ち分けられそうな感じです」と堀口は評する。

両者の試打結果を踏まえて2モデルの性能をざっくりまとめると、ドローバイアスのST-X、直進性のST-Zと言ったところ。ただ、両モデルともつかまり過ぎたり真っすぐにしか打てないといった極端な性能というよりは、ゴルファーごとのスウィングにも応じてくれる仕上がりと言えそうだ。

2人がとくに評価したのは「打感の良さ・柔らかさ」、そして「低スピン性能」。これは2モデルに共通で言えることで「スピンが抑えられて打感が柔らかい。これだけですでに十分魅力的です」と堀口。中村は「アイアンとの流れ、という面でミズノアイアンはもちろん、他メーカーでも打感の柔らかいアイアンとの相性は良いと言えます」と言う。

また、中村はヘッドだけでなく純正シャフトに関しても言及。「ST-Xの『20 MフュージョンD』は柔らかめでしなりが入る印象でしたが、ST-Zの『ツアーAD GM-200』は先端部がしっかりしていて叩いていける仕上がりになっていて、ヘッドに合ったシャフトが差さっています」と言う通り、ヘッドとシャフトの組み合わせも踏まえたうえで、しっかり対象ゴルファーをセグメントしているようだ。

2021年は各メーカーから魅力的なニュードライバーが多数発表・発売されているが、ミズノのST-X、ST-Zに関しても強力な選択肢となってきそうだ。

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