5番や6番といったロフトの立ったクラブで打っているのに、ロフトが寝た番手と同じような飛距離しか出ない。その原因をエースゴルフクラブでレッスンを行う高久(たかく)あずさはこのように解説する。
「これは私のお客さんにも多いですが、違う番手でも、インパクトで同じロフトの角度になってしまっている可能性が高いです。たとえば、7番アイアンと5番アイアンの飛距離が変わらないというゴルファーは5番アイアンがインパクトで寝て当たってしまい、7番アイアンと同じ飛距離になってしまうんです」(高久)
たとえば5番のロフトが23度だとしても、ボールに当てたい、高く上げたいという思いから、手首が早い段階でほどけてしまい、インパクトでは7番相当のロフトになってしまうというのだ。
これを逆の視点から見れば、手首が早い段階でほどけるのを防ぐことができれば、番手間の距離をしっかり出せるということになる。
「手の力で打ってしまうと手首が解けやすいですから、クラブと胸を一緒に動かす意識を持ちましょう。このとき、体の回転でバックスウィングをしたときにできる胸とクラブの差を保ったままインパクトすることを意識することがポイントです」
「胸とクラブの差」とはなにか? 高久は続ける。
「左手でグリップエンドを持って胸に当て、右手でもう1本クラブを持って腰辺りまでバックスウィングすると、右手で持ったクラブと左手で持って胸に当てたクラブに『差』が生まれるのがわかります。この『差』を変えずに打つことができたら正しい動きができている証拠です。鏡を見ながらゆっくり体の動きを確認してみるとわかりやすいですよ」
「胸とクラブの差」がキープできている=ハンドファーストで、ロフト角通りのインパクトができているということ。これができれば、5番と7番の飛距離が同じなんてことはない。また、この感覚を養うには、右手1本での片手打ちが有効だと教えてくれた。
しっかりと番手通りの飛距離を出すためのコツ、みなさんもぜひ試してみてはいかがだろうか?