シャフトの傾きが番手によってまちまちだから、番手どおりの距離が打てない
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕の悩みは飛距離です。ゴルフは飛べば良いってもんじゃないってことは分かりながらも、やはり飛ぶほうが有利になることは間違いない(曲がったらダメですが)。
ドライバーの飛距離ももちろんですが、アイアンの飛距離も大事です。アマチュアは長い番手になるほどキャリーが出なくなる傾向があります。これはしっかりとハンドファーストでボールを捉えきれず、番手どおりの距離が出せていないことが原因です。週刊ゴルフダイジェスト3/30号に、まさにこの悩みを解決してくれる「番手どおりの距離が出せる!」という記事が載っていたので、そのなかから気軽にやれそうなドリルを試してみました。
この記事でレッスンしてくれているのは青木翔プロ。青木プロによると、本来は番手によってシャフトの傾きが変わるそうなんです。一番長いクラブであるドライバーは、ほんの少しハンドファーストでインパクトするのでシャフトの傾きは少なく、7番アイアンになれば、ボール位置がドライバーよりも右になるためにシャフトの傾きが大きくなり(ハンドファーストの度合いが大きくなり)9番アイアンではもっとシャフトの傾きが大きくなります。
長いクラブほど傾きが小さく、短い番手になれば傾きが大きくなるんですね。どの番手でもインパクトのときには手元が左太ももの前というのが原則なので、ボールの位置が短いクラブになるほど右になることで、自然とシャフトの傾きが大きくなるんですね。アマチュアはこのシャフトの傾きがクラブによってまちまちになるために、番手どおりの距離が出なくなってしまうんです。これはボールを上げたいという意識から「すくい打ち」になってしまうためなんですね。
ではハンドファーストに打つためには何を意識すればいいんでしょうか? 青木プロによると、重要なポイントは「左尻」。インパクトで左尻を後方へ引き上げる動きをすることでハンドファーストに打てるのだとか。さらに左サイドへ体重を乗せられるので、インパクトでボールを押し込めるようになり、番手なりの飛距離が出るようになります。切り返しで左膝を曲げて、インパクトで伸ばしながら左尻を上げるのがコツだそうです。
左尻を上げる時に注意することは、前傾角を保ったまま行うこと。上体が伸び上がってしまっては、ボールとの距離が遠くなりヘッドが届かなくなるので、結果としてハンドファーストで打てなくなってしまいます。そこで、インパクトで上体が浮かない感覚がつかめて、なおかつハンドファースで打つ練習になるドリルを青木プロが教えてくれていたのでやってみました。
そのドリルとは、右手と左手を離して、なおかつクロスハンドに握ってボールを打つ「クロスハンド&スプリットグリップ打ち」。さっそくやってみましたが、たしかにこの握り方でインパクトの時に上体が浮いてしまうとボールにヘッドが届きません。すくい打ちのようになっても、まともにボールに当たらない。しっかりと前傾をキープしたまま、ハンドファーストにボールを捉えないと、正確にボールを捉えることができないですね。これは良いドリルかもしれません。
そして、ハンドファーストにボールを打つための左足の動きを覚えるドリル。アドレスで右足つま先を浮かせて構え、そのままクラブを振り上げます。すると左膝が曲がり、左足に重心が強くかかるので、その重心のままインパクトでは左膝を一気に伸ばすようにフィニッシュまで振り切ります。これができると、自然と左尻を切り上げる動きができるようになります。フィニッシュではしっかりと左足に重心を乗せていきましょう。
これもやってみましたが、足首や股関節の硬い僕としてはなかなか難しかったです。スムーズな動きでボールを打つことができませんでした。いかに普段から股関節や下半身を使えてないかということを思い知らされました。
しかしクラブを持たすに、ゆっくり目にやってみると、なるほどこういう動きをすれば、左尻を切り上げて、ハンドファーストのインパクトができるようになるのかというのが分かりました。これはクラブを持たなくてもできるので、家の中でもやることができますね。僕はもう少し股関節の可動域を上げていかないと、この動きをスムーズにするのが難しいなと感じました。まずはストレッチから始めないとダメかも知れませんね(笑)
ハンドファーストのインパクトは手首の角度を固定したりしなければダメなのかと思っていましたが、下半身の動きで自然とハンドファーストになるんだということが理解できました。アイアンの飛距離に悩んでいる人は、このドリルに取り組んでみるといいかもしれません。