「ヒッコリーゴルフ」をご存知だろうか?スチールシャフトの登場前に用いられていた、ヒッコリーという木でつくられたシャフトを使ったクラブでプレーするゴルフのことで、実は世界中に愛好家がいる。そんなヒッコリーゴルフを楽しむイベントにあるシングルゴルファーが参加。魅力を聞いた。

あるヒッコリー愛好家が主催したヒッコリー体験イベントに参加したのは、ハンディ4.2の腕前を持ち、多数の競技への参加歴を持つ松下健氏。ヒッコリーを使ったクラブでラウンドをしたのは2回目だ。松下氏は、ヒッコリーゴルフの魅力は「不自由さ」だという。

画像: 現代のクラブと異なり、ヒッコリーという木で作られたゴルフクラブはしなりが不規則で面白いという(写真提供/松下健)

現代のクラブと異なり、ヒッコリーという木で作られたゴルフクラブはしなりが不規則で面白いという(写真提供/松下健)

「ヒッコリーはくるみの木で作られているため、最新のカーボンシャフトのように正確にしなることはありません。独特のしなりがあって、それが不規則なため、打ってみないとどんな結果になるかがわからないんですよ。だけど、芯に当たってくれたときの柔らかい打感が本当に気持ちいい! 芯を外すと結果が悪いんですけど、それも含めて毎ショット打つことが楽しい。普段は使う距離計も使わずに、自然のなかで遊ぶ感覚が再確認できるんです」

上級者なら、ある程度クラブを自由にコントロールできる。しかし、ヒッコリーではそうはいかない。そのままならなさが楽しいという。そして、ヒッコリーゴルフは「ハンディ20~30くらいのゴルファーも楽しめる」という。

画像: ヒッコリー体験会に参加した松下氏(写真提供/松下健)

ヒッコリー体験会に参加した松下氏(写真提供/松下健)

松下氏が参加したヒッコリーゴルフ体験会にはハンデ30の月1女性ゴルファーも参加していたようだ。最初は「今のクラブも上手く打てないのに昔のクラブなんて……」と不安をかかえていたが、2ホール目にはもう問題なく楽しめていたという。

「上手く打とうと思わずにダメで当たり前と思うので、参加していた方は失敗しても笑顔だし、難しい顔をしないで楽しめるんです。それに、技術的にはヒッコリーは『手打ちでいい』んです。シャフトのしなりを感じながら手先でヒョイっとあげてパチンと打つ。これだけいいから誰でも楽しめると思います」

ニッカーボッカーズを着用して、マーカーは戦前から昭和50年頃にかけて使われていた「赤い毛糸」を使用。さらに、ルールも昔のものを採用して楽しんだという。

画像: マーカーは赤い毛糸を使用。使わない時は「シューズ紐やワイシャツのカフスの間に挟んだりしていたそうですよ」とのことだ(写真提供/松下健)

マーカーは赤い毛糸を使用。使わない時は「シューズ紐やワイシャツのカフスの間に挟んだりしていたそうですよ」とのことだ(写真提供/松下健)

「ボビー・ジョーンズ(球聖と言われたマスターズ創設者。1902〜1971)の時代は“スタイミールール”が採用されていて、グリーン上の相手のライン上にボールを止めるということもできたんですよ。今回は途中からそのルールも採用したんですが、1対1の駆け引きが必要ま将棋や囲碁のような感覚で、非常に不思議な体験でした(笑)」

昔の道具に昔のウェア、昔のルール……ただ昔を懐かしむ懐古趣味に止まらず、「肌でゴルフを楽しめて、感性が研ぎ澄まされる」と松下氏。なんといっても「楽しかった!」という気持ちがその話ぶりからは伝わってくる。

いつものゴルフにマンネリ感を覚えたら、一度試してみるといいかも。

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