4月16日に発売されたばかりのキャロウェイのディスタンス系ボール最新モデル「E・R・Cソフト」。ディスタンス系ながらグリーン周りでのスピン性能の高さが評価された2019年の初代モデルから正統進化を果たし、内部構造をシングルコアに変更したことで、ボールが潰れにくい短い番手でもさらなる飛距離が得られるようになっているという。
そんなE・R・Cソフトの発売記念PRイベントに、アンバサダーとして西村優菜、田中瑞希の両名が登壇。静岡県・サザンクロスリゾートの練習用レンジで、実際にE・R・Cソフトを使用したドライバーショットを披露した。
試打は弾道測定器「トラックマン」を設置したうえで行われ、ウォーミングアップもそこそこに西村はトータル241.1ヤード、田中は249.9ヤードドライブ。両者ともE・R・Cソフトで打った場合、平均飛距離がいつもより約14ヤードほど伸びているという。
プロたちの試打結果を見てもE・R・Cソフトの飛距離性能の高さが伺えるが、その一方で両者ともツアーで実際に使用しているのは、同社のツアーボール「クロムソフトX」(西村は3本のアライメントラインの入ったトリプルトラックモデル)となっている。
男子ツアーのみならず女子ツアーでも飛距離が重視されつつある昨今、大きな武器となり得るディスタンス系ボールを使用しないプロの選択にはどのような理由があるのだろうか。西村はこう語る。
「(E・R・Cソフトは)すごく飛ぶのでそういった部分では楽だと思うんですけど、ツアーで戦っているコースセッティングでは、やっぱりボールを止めなきゃいけないだとか、自分の持っている飛距離をきっちり飛ばさなきゃいけないっていうのがあるので。(ボールを)替えるタイミングの難しさや、大きく飛距離も変わるのでそういった部分も(難しい)」(西村)
田中も「ドライバーやウッド類に関しては飛んでくれて良い」とのことだが、やはりネックとなるのはショートゲーム。厳しいツアーレベルのコースセッティングでは「アイアンはピンを狙っていくクラブなので、ツアーの(厳しいコースセッティング)の中では少し難しさがありますね」と語る。
「アマチュアの方がプライベートで回るぶんには、やっぱり飛びがあったほうが全然楽だと思うので、そういった部分での(ツアープロとアマチュアのボール選択の)違いがあるのかなと思います」(西村)
飛距離を求めたい一方で、ツアーレベルではショートゲームの精度は必須。それゆえにプロはディスタンス系ボールの飛距離には魅力を感じつつも、実戦投入は躊躇ってしまうというわけだ。
裏を返せば、トーナメントレベルの難セッティングでプレーするわけではないアマチュアにとっては、E・R・Cソフトのようなディスタンス系ボールは大きな武器。プロ2人の飛距離でさえ大きく伸ばしたニューボールを一度試打してみてはいかがだろう。