4月30日から開催される「パナソニックオープンレディース」。プロゴルファー・中村修が注目するのは、尾崎将司を師と仰ぎ、尾崎の練習場、通称「ジャンボ邸」で練習に励む川崎志穂。飛距離十分のスウィングを解説。

スウィングの進化が確実に表れている

川崎志穂選手は小祝さくら、松田鈴英選手らと同じ2017年にプロテストに合格した25歳。ジャンボ尾崎さんの練習場、通称・ジャンボ邸で研鑽しながらシード獲得を目指しています。

ここまでの歩みを振り返ると、2016年のQTを25位で通過し17年はフル参戦しましたが予選通過はわずかに3試合で最高順位は24位タイとほろ苦いツアーデビューとなりました。そして、それ以降目立った成績は残せていません。

しかし、練習日の今日、会場でスウィングを見て、近い将来上位に顔を出してくるだろうと感じるくらいスウィングが洗練されていました。飛距離を残しつつ、スウィングがコンパクトになりアイアンのキレも増しています。「アクサレディスゴルフトーナメント」では計測された2日間平均で255ヤードを飛ばしていた、そのドライバーショットを見てみましょう。

画像: 初シードを目指す川崎志穂

初シードを目指す川崎志穂

まずアドレスからトップにかけて。オーソドックスなスクェアグリップで握り腕と体を同調させながらテークバックしていきます(画像A左)。クラブと腕の作る角度が90度より浅くゆるみのないトップ。クラブの位置はコンパクトな位置におさまっていますが背中がターゲットを向いていることから捻転は十分に作られています(画像A右)。

画像: 画像A:オーソドックスなスクェアグリップで握り腕と体を同調させコンパクトなトップにおさまる(写真は2021年のパナソニックオープン)

画像A:オーソドックスなスクェアグリップで握り腕と体を同調させコンパクトなトップにおさまる(写真は2021年のパナソニックオープン)

続いては切り返しからインパクトです。下半身の主導で切り返した直後、手元と体の距離が保たれています。ヘッドが切り返しからボールに向かわず、遠回りをするように動くことで、ボールに対してゆるやかな入射角を描くことになります(画像B左)。

画像Bの右を見ると、ボールの先、左足のかなり外側までヘッドが低い位置を動いていることから、長いインパクトゾーンで振り抜けていることが見て取れます。数年間に見たころと比べると方向性の良いスウィングにブラッシュアップされ、成長を感じます。

画像: 画像B 下半身主導で切り返され(左)、ゆるやかな入射角で長いインパクトゾーンを持つ(右)(写真は2021年のパナソニックオープン)

画像B 下半身主導で切り返され(左)、ゆるやかな入射角で長いインパクトゾーンを持つ(右)(写真は2021年のパナソニックオープン)

今週キャディを務める尾崎智春コーチに話を聞くと、ツアーのセッティングに対応すべく飛距離を残しながらスウィングに磨きをかけている最中だと話します。

「もともと飛距離がありましたので、スウィングをコンパクトにし、方向性を出しながら距離感を合わせるアイアンの精度を磨いて、ピンに対して積極的に攻められるマネジメントを目指しています。良いイメージでゲーム感覚で攻められるようになるまであと少し、これからが楽しみな選手です」(尾崎智春コーチ)

170センチの恵まれた体形からフィニッシュを抑えたライン出しショットのようなドライバーショットを見ましたが、風に負けずにフェアフェイを狙い撃ちできています。

会場となる浜野GCは6638ヤードと長く、グリーンは硬く速く仕上がっていますが、川崎選手にとってアドバンテージを生かせる条件は揃っています。週末にどんなプレーを見せてくれるのか楽しみです。

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