ドライビングディスタンス214ヤードの青木瀬令奈がツアーで戦う武器のひとつが精度抜群の9番ウッド(9W)。高く上がって止められる9Wだが、とくにラフからの打ち方にコツがあるという。キャディも務める大西翔太コーチに解説してもらった。

ラフからはフェースを開いてつかまえて打つ

飛ばし屋とはいえない飛距離をテクニックとクラブセッティングでカバーしながら、年々競争が激化する女子ツアーで、2015年以来シード権を確保し続けている青木。ウッド類はドライバー、3W、5W、7WにUTを2本と6本体制にしているが、中でもロフト角23度の9Wは強力な武器のひとつ。

キャリー170ヤードを打つクラブとしてセッティングに加わる9番ウッドは、青木にとってラフからのショットで絶対的に信頼できるクラブなのだそうだ。なぜUTではなく9Wなのか? コーチ・大西翔太は言う。

画像: 2015年以来確保し続けるシード権の確保と2勝目を狙う青木瀬令奈(写真は2021年のパナソニックオープンレディース)

2015年以来確保し続けるシード権の確保と2勝目を狙う青木瀬令奈(写真は2021年のパナソニックオープンレディース)

「UTよりもソール幅が広いので、より滑ってくれますし、フェース高さも薄くフェース面のリーディングエッジも様々なライに対応できるようにラウンドしています。そのことでインパクトゾーンでネック側が引っかかって左に飛ぶミスが最小限にできるんです」(大西翔太コーチ)

しかし、そもそもつかまりの良いクラブである9Wで左へのミスが防げるとはちょっと意外。大西によれば、打ち方に秘密があるのだという。

「ラフがどんどん伸びて元気なGW以降の時期は、ボールに到達する前にラフの抵抗でフェースが返り、左へのミスになります。それを防ぐ上でのポイントはフェースの向き。いつもよりも少し開いて構えることが大事です。こうすることでインパクトでちょうどスクェアに戻り狙った方向に飛ばせることができます」(大西翔太コーチ)

画像: ラフからは、いつも(右)より少し開き右を向けるように構える(左)

ラフからは、いつも(右)より少し開き右を向けるように構える(左)

スウィング的には上から打ち込まずにラフを払うように振り抜けば、9Wの持つ性能がボールを高く打ち出し、ラフから脱出させてくれるという。

画像: ラフから9Wを使って左に引っかかることなく高い弾道でグリーンを狙う青木瀬令奈(写真は2021年のパナソニックオープンレディース)

ラフから9Wを使って左に引っかかることなく高い弾道でグリーンを狙う青木瀬令奈(写真は2021年のパナソニックオープンレディース)

23度前後の同じロフト帯だとUTに主役の座を奪われ、最近ちょっと影が薄い9W。しかし、UTを選ばずに9Wを選ぶメリットも見直してみる必要がありそうだ。

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