楽しいから始めたはずのゴルフ。なのに、最近ゴルフに窮屈さや義務感を感じてはいないだろうか。「そんな方は結果を出すことだけにフォーカスした、“ドーパミン的ゴルフ”をしてしまっているかもしれません」と言うのは、プロも教えるメンタルコーチ・池努。一体どういうことか、そしてどう改善すべきなのか。詳しく話を聞いてみよう。

ゴルフを続けていると「最近ゴルフが楽しめていない、ゴルフが窮屈」と感じる方もいると思います。今回はそんな方たちに向けたアドバイスをお話します。

突然ですが、あなたはゴルフをしているとき何に幸せを感じるでしょうか?

「理想の打球を打てたとき」「ゴルフのレベルアップを感じられているとき」「他者からすごいと認められたとき」「仲のいい仲間とゴルフを楽しんでいるとき」「ベストスコアを出せたとき」「ゴルフを通じた人とのつながりができたとき」「大自然の解放感を感じているとき」。もちろん人により幸福の理由はそれぞれです。

人が幸せを感じるとき私たちの脳内では神経伝達物質が分泌されています。そして、その3つの代表的な神経伝達物質があります。それがドーパミン、セロトニン、オキシトシンです。

ドーパミンは達成や賞賛などにより気分が高揚するときに分泌されている物質で例えば、「ベストスコア更新!」「新しい学びによりスウィングのコツをつかめた!」などのような体験で分泌されています。

セロトニンは穏やかで安心した、健やか気分になるときに分泌されている物質なので朝ゆっくりと時間をとり好きなコーヒーを飲んでいるとき、コースをラウンドしているときに自然の雄大さを感じているときなどに分泌されています。

オキシトシンは人との繋がりや愛情を感じられているときに分泌されている物質ですので気心の知れた仲間と会話を楽しみながらゴルフをしたり、ランチをしているときなどに分泌されています。

まとめるとドーパミンは「達成」による幸福、セロトニンは「安心」による幸福、オキシトシンは「つながり」による幸福になります。

そして、懸念すべきだと感じるのは「最近ゴルフを楽しめていない」という方の多くは「達成」ばかりに目が向いているドーパミン的ゴルフになっている可能性が高いということです。

ゴルフをはじめて100を切りたいと楽しんでいたときにエンジョイゴルフから100を切り80台もでるようになりアスリートゴルフ側にふれていくと「ベストスコアを更新する」「誰々に勝つ」「〇〇台のスコアを出す」とより結果を出すためのゴルフになります。

画像: スコアや勝敗など、良い結果を出すことに注力し過ぎるゴルフは幸福度も低いと池氏(撮影/姉崎正)

スコアや勝敗など、良い結果を出すことに注力し過ぎるゴルフは幸福度も低いと池氏(撮影/姉崎正)

そうなるとゴルフが楽しいからやっているという状態から、自分の優秀さを証明するためにゴルフをするという状態に変化し、ドーパミン的ゴルフに変わります。

もちろん、それが悪いことではありませんがその状態ではゴルフをしていても楽しさや幸せな感じは激減してしまいます。下手すればゴルフが仕事のように「やらなければならない」ものとして位置づけられてしまいます。そんな状態になればゴルフを楽しめるはずもありませんね。

そんなときの対処法は2つです。1つ目はドーパミンの使い方を変えることです。健全なドーパミン分泌は「結果」ではなく、「成長」「学び」にフォーカスすることです。スコアという結果が出ていなくてもアプローチのココが良くなった、マネジメントで大事な〇〇が学びになったと進歩を感じることでドーパミンは分泌され幸福感を感じることはできます。

「結果」は頻繁に出るものではありませんが知識を学ぶことや新しい練習をするなどで「成長」は意識次第で毎日つかむことができます。やはり、結果ではなく成長やプロセスに目を向けることは脳科学的に見ても大事なのです。

そして、2つ目はセロトニン系、オキシトシン系のアンテナを立てることです。セロトニン系ではゴルフができる健康や家族の理解や経済的な環境があることを意識することです。他にはゴルフをするときの雄大な自然を楽しんだり、ゴルフ前の一杯のコーヒーを味わったりする意識を持つ事も良い選択です。オキシトシン系ではコースを一緒に周る人との会話を楽しんだり、新しい縁に感謝する意識を持つことです。

ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、3つすべてを意識する必要はありません。この記事を見て、自分はこれを意識してみようかなと思えるものを採用してみるとゴルフに対する幸福度も上がることだと思います。ゴルフをすることに窮屈さや強制的な思考が働いてしまっている人はぜひ、当記事の一部だけでも活かしてもらえれば嬉しいですね。

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