ロリー・マキロイが1年半ぶりに復活優勝を飾ったウェルズファーゴ選手権で珍事が起きていた。予選落ちを覚悟したブライソン・デシャンボーがノースカロライナから自宅のあるテキサス州ダラスに帰ってしまったのだ。ところがカットラインぎりぎりで決勝ラウンド進出が決まり「棄権も考えた」という彼がとった行動とは? そして結局順位はどうなった?

2日目を終えて通算2オーバー。その時点でデシャンボーは決勝ラウンド進出を諦めた。「週末に進むのは無理だな。家に帰ろう」。荷物をまとめノースカロライナのシャーロットからプライベートジェットでテキサス州ダラスの自宅に帰宅した。

ところが午後になって風が吹き選手の多くがスコアを落としたことでカットラインぎりぎりながら予選通過が決まったのだ。「週末やりたいこともあったし棄権も考えた。でも観に来てくれるファンや大会関係者、スポンサーなどなど、楽しみにしてくれている人たちを裏切りたくなかった」とトンボ帰りを決意。

画像: PGAツアー「ウェルズファーゴ選手権」で9位タイフィニッシュしたブライソン・デシャンボー(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

PGAツアー「ウェルズファーゴ選手権」で9位タイフィニッシュしたブライソン・デシャンボー(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

とはいえ3日目のスタートは午前8時10分。その時間に間に合わすためには午前2時45分のチャーター機(プライベートジェット)でダラスを出発しなければならない。

「夜中の2時に家を出たよ。でも夜はちゃんとトレーニングもしたし自宅のベッドで眠れた(笑)」。さすが大物である。

会場に近いシャーロット空港に到着したのは午前6時過ぎ。そのままコースを目指し3日目をスタートさせると3アンダー68の好スコアで23位タイに浮上。「やっぱり戻ってきて良かったね」と笑顔を見せた。

最終日もスコアを伸ばし9位タイでフィニッシュ。「間違いなく戻ってきた価値があった。せっかくトンボ帰りしても60位とかじゃ意味がないからね」。予期せぬ出費(往復の航空機代)を補って余りある15万ドル(約1700万円)を獲得し「お金じゃないんだ。トーナメントを開いてくれた主催者や戻ってきてくれたギャラリーの皆さんをがっかりさせずに済んだこと、それが一番良かった」。

トップ10に入ったことでジャスティン・トーマスを抜きフェデックスカップのポイントランク1位に浮上した。2週後に迫った全米ゴルフ選手権でのメジャー2勝目ももちろん視野に入れている。

今年の全米プロの舞台キアワアイランドゴルフリゾートは「プレーしたことがない」というが、「そのほうがいいんだ。先入観なく新鮮な気持ちでプレーできるから」とちょっと変わった持論を展開したマッドサイエンティスト。復活したマキロイとともに本命候補のひとりであることに間違いない。

画像: 平均飛距離がアップ!トニー・フィナウのスウィングをじっくり観察して自分のスウィングに取り入れよう youtu.be

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