出場9試合で1千万円超でを稼ぎリランキングで食い込んだ
宮田成華選手は1997年生まれの23歳。西村優菜、山下美夢有選手らと同じ2019年のプロテストに合格しプロゴルファーとなりました。
QT(予選会)では185位と出場権を獲得できずに今季は推薦出場に頼るしかない状況でしたが、昨年の「デサントレディース」、「スタンレーレディス」では立て続けに5位タイに入るなど出場した5試合で予選落ちなしと結果を残します。
2021年になってからも「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ」で12位タイ、「パナソニックオープンレディース」では1打差で予選落ちを喫しましたが、4試合中3試合で予選を通過し、着実に賞金を積み上げてきました。
結果、先週の「ワールドレディスサロンパスカップ」後に行われた、その後の出場優先度を決める第1回のリランキングで31位に入り、7試合後に予定されいる第2回リランキングまでの出場権を手中にしました。
そんな宮田選手ですが、「アクサレディス」で計測された3日間の平均飛距離は246.5ヤードと全体の8位と飛ばし屋です。水泳、クラシックバレエ、バスケットボールといったスポーツ歴を持つ彼女のスウィングを見てみましょう。
オーソドックスなスクェアグリップにボールの右に頭を置いたバランスの良いアドレス(画像A左)から頭の位置を動かさずに深い捻転のトップ(画像左)へとスムーズにテークバックしています。柔軟性を生かしながらも、右のひざを動かさずに胸をしっかりと回してくことで、筋肉が戻ろうとする力を大きく溜めこんでいます。
ダウンスウィングでは、下半身から切り返すことで腰のラインと肩のラインの捻転差が大きいのが特徴です。体幹部のねじり戻りのパワーが、腕、クラブへと伝わり、ヘッドスピードを加速させていきます(画像B左)。
また、インパクトからフォローにかけては頭の位置を残し左サイドが流れないようにすることでスウィングの軸が保たれ、クラブがスムーズ振り抜けています(画像B右)。そのことで加速させたヘッドの通り道を邪魔することなく、インパクトゾーンの長いフォローへとつながっています。
大きな飛距離も納得の、ダイナミックなスウィングで、規定試合に達してはいませんがパーオン率も75.1%と高い数値を記録。アイアンショットの好調さも武器になっています。
スタッツを見るとリカバリー率が59.8%と、60%台後半の上位選手と比べると大きな伸び代が残されています。毎週、練習環境の整ったツアー会場で過ごすことでこの差を埋め、第2回リランキングでも上位に顔を出してくることでしょう。
出場権の心配から一旦解放された宮田選手。まずは明日からの「ほけんの窓口レディース」でどんなプレーを見せてくれるか楽しみです。