「普通のゴルファーが普通に楽しめるドラコン大会」がコンセプト
自身の最大飛距離を競い合うドライビングコンテスト、いわゆるドラコン競技。その魅力を伝えるべく、MAX365ヤード飛距離を誇る“ドラコン女王”高島早百合が大会をプロデュース。8月21日に「高島早百合Presentsドラコン大会(仮)」を開催予定だ。
もともと朝日放送の番組「Re:スポーツ」というアスリートの活動を応援する企画内で、高島がドラコン大会を開催するためにクラウドファンディングを立ち上げたことが事の発端だが、そもそも高島がドラコン大会を開催しようと思ったきっかけは、自らのこんな想いがあったからだ。
「プロテストに合格しプロゴルファーになり、その数年後からショットイップスになりどん底の時に、中学時代からの師匠の和田正義プロに勧められドラコンをやるようになったんです。すると、初参加の大会でいきなり女子では日本最高の365ヤードを記録して、私の中で何かが吹っ切れたんです。ドラコンは、自分の強みであった飛距離を活かして戦える場所であったし、イップスで暗くなっていた人生を明るく前向きにしてくれたきっかけになったのもドラコンでした。そんなドラコンという競技をもっと多くの人に知ってもらい、もっと広めたいという思いから、ドラコン大会を開催してみようということになったんです」(高島、以下同)
コースでのラウンドを楽しんでいる一般的なゴルファーの中にも、知識としてドラコンの存在を知っているゴルファーも少なくないはず。しかし、何かのきっかけでドラコンに興味を持っても、実際に大会に出場するとなるとなかなか難しいという事情もある。今回、高島が大会を立ち上げた背景には、そのハードルを下げたいという思いもあった。
「現在、ドラコン大会を主催する団体がいくつかあって、出場するにはその団体への入会が条件であったり、年間で何試合かをこなすツアー形式の大会が多いので、フリーの個人が参加できたり、単発のドラコン大会に出る機会がなかなかないのが現状です。それで、もっと誰もが気軽に参加できる大会が開催できたらいいなと思ったことが、今回の大会開催につながったんです」
もっと多くのゴルファーにドラコンを楽しんでほしい。そんな思いもあり、高島が今大会のコンセプトとして掲げたのは「普通のゴルファーが、普通に楽しめるドラコン大会」だ。
「ドラコンというと、力自慢の大男がゴリゴリで優勝を競う大会をイメージしがちですが、今回の大会は、『普通のゴルファーが、普通に楽しめるドラコン大会』にしたいと思っています。もちろん、プロも出るのでゴリゴリの飛ばしの争いもありますし、私自身も選手の一人として出場して、良いパフォーマンスを見せられればなと思っています。ドラコン選手のスウィングを間近で見る機会も少ないと思うので、間近で見て、感じて欲しいですね」
350ヤード級の異次元の飛ばしを目の前で見られるだけで充分に楽しめそうだが、その緊張する雰囲気の中で、自分がどれだけパフォーマンスを発揮できるのか挑戦してみるのも面白そう。高島は、普段ドラコンという競技に触れないゴルファーの中でも、特に奮っての参加を期待するのが、「女性」と「飛ばないけど出たい」という人たちだ。
「女子のゴルフツアーが人気ですけれど、その流れで今回は、女性にもぜひドラコンも楽しんでもらえる機会になればいいなと思います。あと、出場条件はとくに設けないので、飛ばないからと尻込みせずに出たいと思った人はぜひ参加してみてください。すべての出場者の方に記録表をお渡ししたいと思っているので、自分の飛距離が数字に残ることは単なる記念だけではなく、それを目標として今後の飛距離に活かせたりできると思います。記録を残すためにも、ぜひ参加して頂きたいです」
最後に、ストロークプレーのゴルフとは異なる、ドラコンならではの魅力を教えてもらった。
「普通のゴルフは18ホールを長い時間をかけてラウンドをしますけど、ドラコンは2分30秒の時間内に6球打って終わりです。それは陸上の100メートル走のように一瞬にすべてをかけて戦う競技であり、そこにスポーツの本質的な部分がある。私は、そういう魅力がドラコンにはあるなって思っているので、そのドラコンを、見て、やって、絶対に楽しめる損はさせない大会にしたいと思います」
2分30秒にすべてが集約されるドラコン競技。ラウンドとはまったく違うゴルフの魅力、そしてその雰囲気を味わってみたいという方はぜひ参加してみてはいかがだろう。