松山英樹のマスターズ制覇から早1カ月。そろそろ次のメジャー、全米プロが開幕するが、依然として市場での松山フィーバーは継続中だ。松山が愛用する「スリクソン」のクラブは人気となっていて、折からのパーツ不足と相まって、供給が追いついていない場合も多いという。松山の今後の活躍いかんでは、さらに人気になることも考えられそうだ。
人気なのはクラブだけではない。3月に発売された限定キャディバックの価格がオークション等で高騰しているのだ。これは単なるレプリカモデルではなく、マスターズで松山が実際に使用したものと同じ仕様なのだという。100本限定で発売されたこのバッグは、9万9000円(税込)という高額にも関わらず人気が沸騰。オークションサイト等では20万円以上の値段がつく事態になっている。
もっとも、10.5型の大きめサイズに重さが6.0kgあるこのキャディバッグは、重厚感抜群でいかにもプロモデルといった風貌だ。松山のマスターズ優勝ゆかりのアイテムと思うと、プレミアムがつくのも納得だ。先立つものがあれば欲しいと思うファンは少なくないだろう。
もう一点、かなり人気が沸騰してるのがパターグリップだ。もともと「スコッティ・キャメロン」などの細めのピストルタイプを使用することが多かった松山だが、マスターズでは、ラムキンの「ディープエッチド フルコード」グリップを使用していた。その名の通り、コード入りのラバーグリップで重量は約80gとなかなかの重量感だ。
松山がマスターズで優勝した際のパターは、ソールでウェイトが変更できるタイプで、グリップ重量が増えたことでヘッド重量を調整したか、あるいはヘッド重量を調整したことで、重量感のあるグリップを選んだのかもしれない。重さかあるいはコード入りならではの少し硬めの感触を求めたと推測される。
ちなみにこのグリップは、昨年秋にタイガー・ウッズが使用したことでも話題になった。タイガーはプロ入り以前からずっとピンのピストルグリップ(PP58)を愛用していることで知られている。真似をしたわけではないだろうが、タイガーを見たことが、グリップ交換のきっかけになったのかもしれない。
そんなエピソードもあってか、こちらのグリップも人気が高騰。筆者が確認する限り、オークションサイトでは最高で9000円を超える値段がついていたが、このグリップはアメリカでは約10ドル。日本でも本来は2000円弱で購入可能なものだ。しかし、もともと在庫が少なかったこともあり、今はプレミアムがついた価格となっている。
入手が難しく、価格が高騰しているなどと聞くと、かえって欲しくなるのがマニア心理だ。グリップは供給が落ち着いたら値段は平常に戻るだろうが、限定キャディバッグの方は今からでも手に入れたい人は少なくないだろう。