「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」、ハイスコアな展開となった初日の模様を、プロゴルファー・中村修が10代と20代前半のプレーヤーに注目してレポート!

2021年の国内男子ツアーを初めて現地で取材してきました。「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」は、予選ラウンドで取手国際GCの東と西コースをそれぞれ1ラウンドし、決勝ラウンドは東コースで行われるという形式での開催。

プロ2名とアマチュア2名がプレーし、プロは4日間のストロークプレー、アマチュアは初日と2日目をそれぞれダブルス戦でプレー。3日目と最終日はスクラッチ戦進出のアマ60名がプロの組に2名ずつ入りプレーする、史上初の大会になっています。

西コースは6531ヤードでコーライグリーン、東コースは6804ヤードでベントグリーンで、初日は西コースのほうがスコアが出ていました。距離が短いこともあり、アグレッシブに攻めるプレーがあちこちで見られバーディ合戦の様相を呈しています。

その中で前半は亀代順哉(26歳)、大岩龍一(24歳)選手の組、後半は久常涼、金子駆大(こうた)選手の18歳組について歩きました。

画像: 左から亀代順哉、大岩龍一、久常涼、金子駆大の4選手(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

左から亀代順哉、大岩龍一、久常涼、金子駆大の4選手(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

亀代順哉選手は2016年の「日本アマ」を制したプレーヤー。飛距離を生かしたプレースタイルが特徴です。ツアーでは成績を出せずにいましたが今日は東コースをプレーした選手のなかでトップとなる7アンダーをマークしています。

キャリーで300ヤードは飛ばせるというドライバーショットはグリーン近くまで飛ぶホールもありましたが、圧巻だったのは9番548ヤードのパー5です。ラフから残り225ヤードの2打目を6番アイアンでカラーまで運び10メートルを入れてイーグルを決めました。

昨年の「特別ファイナルQT」3位の資格で挑む今年は、チャンスを生かしてシード権獲得や初優勝を手にできるでしょうか、見守りたいと思います。

画像: 初日を東コースベストスコアタイの7アンダー5位タイで終えた亀代(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

初日を東コースベストスコアタイの7アンダー5位タイで終えた亀代(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

大岩龍一選手は、現地取材した2020年の千葉オープンを制した、身長182センチ、飛距離300ヤード以上の大型プレーヤーです。千葉オープンでは大槻智春選手とのプレーオフを粘り強く戦い、飛距離のあるプレーヤーでありながらボギーの少ないプレースタイルが印象的でした。

今日のプレーはパットが決まらずに我慢の一日となりましたが、飛ばしだけでなくアイアンの距離感、アプローチも高いレベルにあることが改めて確認できました。初日は3バーディ2ボギーの1アンダー81位タイで終えていますが、明日以降の巻き返しを期待します。

画像: アグレッシブに攻めるもパットが決まらず81位タイで終えた大岩龍一(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

アグレッシブに攻めるもパットが決まらず81位タイで終えた大岩龍一(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

後半は西コースのインをプレーする、18歳の久常涼選手と金子駆大選手につきましたが、久常選手に魅了されました。2019年に中国アマを制した18歳。2021年の関西オープンでツアーデビューを飾り、アジアパシフィックダイヤモンドカップにも出場しましたが、ともに予選落ちで終わっています。

しかし、今日見たプレーは、300ヤードを越えるようなドライバーショット、方向性と距離感のマッチしたアイアンのキレなど、攻め方に粗削りな部分はあるものの「自分のプレースタイルを持っている」という印象でした。

ドライバーでも5センチくらい短く持って打ってみたり、フィニッシュを抑えたアイアンショットでピンそばにつけたりと175センチの体を思い切り使ったスウィングは非常にアグレッシブで見ていて楽しかったです。将来が非常に楽しみな選手をまた一人見つけた気分です。西コースを6バーディノーボギーでプレーし9位タイにつけています。

画像: 西コースを6アンダーでプレーし9位タイにつけた久常涼(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

西コースを6アンダーでプレーし9位タイにつけた久常涼(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント)

そして同じ年の金子駆大選手も、自分のプレースタイルを持つ個性ある選手です。今日はショットに苦しみ西コースをイーブンパー95位タイで終えましたが、14番パー5でフェアフェイ左サイドのペナルティエリアから果敢にウオーターショットでフェアフェイに戻しました。惜しくもボギーとしましたが思い切りのいいプレーを見せてくれました。

画像: 14番パー5でウオーターショットで脱出した金子駆大(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント 写真/姉崎正)

14番パー5でウオーターショットで脱出した金子駆大(写真は2021年のゴルフパートナーPRO-AMトーナメント 写真/姉崎正)

今日見た4選手に共通するのはパワーでした。飛距離を武器に積極的な攻めと昨夜の雨で止まるグリーンに対してラフからでもパワーでピンを狙っていきます。そんな若い選手たちのゴルフは、見ていて非常に魅力的です。

練習日に行われた石川遼選手の囲み会見で、「若い選手をどう見ているか」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。

「10代、20代前半の若い選手は当たり前のように世界の舞台を思い描いている。それがプレースタイルにも表れていてアマチュア時代からレベルの高い経験を積んでいい方向に時代が動いていると感じます。これから楽しみで仕方ない」(石川遼)

金谷拓実選手、石坂友宏選手、片岡尚之選手ら自分よりさらに若い選手たちの最近の活躍もあり5位タイで終えた亀代選手も「負けてられない気持ちと焦りと、自分を鼓舞する気持ちとあります」と終了後の会見で話しました。切磋琢磨しながらレベルの高い国内男子ツアーになっていく気配をビンビンに感じた初日でした。週末には新たなヒーローの誕生があるか、楽しみです。

画像: バックスウィング劇的改造!スピン量を減らして飛ばすためのクラブの上げ方を高島早百合が伝授! youtu.be

バックスウィング劇的改造!スピン量を減らして飛ばすためのクラブの上げ方を高島早百合が伝授!

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