前回キアワアイランドで全米プロが開催されたときの覇者ロリー・マキロイは2週間前のウェルズファーゴ選手権で復活優勝を挙げ本命のひとりに名乗りを上げたが、初日は3オーバー75と振るわず、
歴代チャンピオンのジャスティン・トーマスらとともに77位タイと出遅れた。
世界ランク1位のダスティン・ジョンソンも苦戦を強いられ97位タイ。そんななか気を吐いたのがメジャー男ブルックス・ケプカだ。出だしのダブルボギーをものともせず3アンダー69の好スコアで
単独トップのコーリー・コナーズに2打差の2位タイと絶好のポジションを確保した。
「メジャーだからね」と好プレーは当然といわんばかり。「出だしのティショットは明らかなミスだったけれど、それ以降は問題なかった」と2年ぶり全米プロ3勝目に照準を合わせる。
手術を受けた右ヒザの状態が気になるが「ちゃんとしゃがんでパットのラインを読むことができている。先週は予選落ちだったけれど日々、体調も上がっているし自信も戻ってきた」
「メジャーは自分の出番だと思っているからね。しっかり準備もしてきたし、オーガスタ(マスターズ)以来ずっと(メジャーを)待っていた。ほかの選手のことはまったく気にしていない。ヒザの状態だけ気をつけて、あとは自分の小さな世界にこもってプレーするだけだよ」とビッグマウスは健在だ。
そしてもうひとり気になるのがリッキー・ファウラー。スランプの真っ只中でマスターズの出場権を失ったツアーきっての人気者はこの日復調を伺わせる1アンダー71で16位タイとまずまずのスタート。
「今日はいいプレーができたと思う。まだ木曜日だし初日に優勝することはできない。でも戦えるポジションに立てたことに満足している」と久々の好発進に明るい表情を見せた。
今季はここまで17試合に出場し予選落ちが7回。最高位はバレロテキサスオープンの17位タイとらしからぬプレーが続いている。一時は「普段なら家庭にゴルフを持ち込まないのに四六時中ゴルフのことが頭から離れない」と落ち込んでいた。
しかし最近は「精神的にずいぶん良くなった。前はスウィングを完成することばかりにこだわっていたけれど、いまはただゴルフをすることを考えるようになった。それでこういう結果が出れば気持ちに余裕ができる。あれこれ余計なことは考えずただシンプルにゴルフがしたい」と心境の変化を打ち明けた。
ケプカにファウラー、そしてアフター・マスターズの松山英樹(41位タイ発進)にも注目だ。