「L字パターは操作性が高い点が一番の特徴です。ミケルソンはショットも含めて色々な球筋を打ちたいタイプですから、操作性の高いL字を使っているのだと思います。ずっと使い続けていますしね」(早川、以下同)
メジャー最年長Vを果たした全米プロでは「オデッセイミルド ブレード” Phil Mickelson”」と刻印されたブレードタイプのL字を使用していたミケルソン。
2013年の全英オープンを制したときに使っていたのは「オデッセイヴァーサ #9 ホワイト」というL字マレット型を使っていた。ヘッド形状に変化はあるものの、「L字」という形状自体は長く使い続けている。
さて、操作性が高いというL字だが、昨今流行りの慣性モーメントの高いパターに比べ、スウィートエリアは広いとは言い難い。しかし早川は、それもメリットになり得るという。
「たしかにL字パターのスウィートエリアは狭く、芯を外したときのミスがダイレクトに出ます。だけど、その特性を利用して下りのパットで若干芯を外してみたり、フックラインをトウ側で打ってみたりと様々な操作が可能になるんです」
“触るだけ”でカップをオーバーしそうな下りのパットも、あえて芯を外せばトロトロと寄せることができる。ドローヒッターなら、フックラインをトウヒットして“ドローで狙う”イメージが湧きやすい。そんなふうな感性全開のプレーを、L字はサポートしてくれるというわけだ。
とはいってもアマチュアゴルファーにはテクニック的に難しそう。そのあたり、正直なところどうなのだろうか。
「基本的に、アマチュアゴルファーが使うメリットは正直とくにないです(笑)。もちろんミケルソンのように昔からL字を使っているゴルファーは別ですが、最近のゴルファーは『やさしいから』という理由で最初にマレット型を手に取るケースが多く、いざL字を使おうとしたときに難しさを覚えてしまうと思います」
ただし、L字がすべてのアマチュアゴルファーに合わないかといえば、そんなこともない。
「L字パターは形状的にアイアンに近いと言われていますから、アイアンと同じような感覚でパチンと打てる人にとっては、L字が合うというパターンも実は多いんです。それにL字パターは単純な形ですから、意外とシンプルにストロークできますし、ブレードが長いためラインも出しやすい。そのため、ゴルフを始めたばかりのころにL字パターを選ぶと上達しやすい場合もあるんですよ」
あくまでも自分の実力がダイレクトに出るため、練習は必須。そしてミスヒットはしっかりとミスにつながる。ただし、使いこなせたときの喜びや楽しみも多い……L字パターとは、そんなパターのようだ。
L字パターの名器「ターニークラシック アイアンマスター IM-G5」が復活!詳しくはコチラ↓