梅雨が近くなってくるこの時期は、ラフの野芝も伸び盛りを迎える時期でもある。この時期のゴルフで悩ましいことのひとつが、グリーン周りのアプローチだ。
一見、ボールがラフに沈んでいるように見えても茎の上に乗ってわずかに浮いているためフェースの芯でとらえにくいこと。フェースとボールの間に芝が噛むことによりバックスピンが減り、距離感が合わせにくくなること。そしてラフの抵抗に負けないような意識が働き、ついインパクトが強く入ってしまうことの3点が難易度を上げる大きな理由だ。
では、難しいラフからのアプローチ、どうすれば成功させられるのだろうか? 堀口宜篤は「ダウンブローではなく、アッパーブローで打つこと」だという。
「ラフで浮いているボールをダウンブローで打つとロフトが立つことでボールが強く出てしまいます。フェースを開いて打つ場合でもダウンブローだと浮いているボールの下をくぐってしまいやすいんです。体重配分は5対5に構えたら、ヘッドを低い位置から入れて高い位置に振り抜くようにすることでフェースにボールが乗ってくれ、柔らかく飛ばせますよ」(堀口)
ダウンブローではなくややアッパーブローの軌道を意識して振ることで、ロフト通りに打ち出され、ランの少ない柔らかい弾道のアプローチになるという。
このとき気をつけるのは、手首を使い過ぎてしまわないこと。手首を使ってすくうように打つのではなく、画像Bの右のように背骨の傾きをキープしながら、右肩が下がるように振り抜くとスムーズに振り抜けると教えてくれた。
ラフからのアプローチは、ダウンブローは禁物。横からややアッパー軌道で打つことを意識することで柔らかい弾道のアプローチになる。次のラウンドで早速試してみよう。