明秀学園日立高校3年で、それまで目立った実績もなかったという小暮さん。松田鈴英のコーチでもある黒宮は昨年の冬から彼女を指導しているが、全米女子オープンの最終予選を通過したと聞いて、「とにかく驚いた」という。

「全米女子オープン」最終地区予選を勝ち上がり出場する小暮千広さん(写真提供/橋本真和)
最終予選は4月26日に開催で、本番までは残りわずか。経験値も少ないことから、今回は黒宮がキャディを務め、パッティングコーチの橋本真和も帯同している。黒宮は、小暮さんの性格をこう評する。

丘陵地に作られたアップダウンと空中のハザードを作る大きな木、深いラフと小さめのグリーンが全米女子オープンの舞台になる(写真提供/橋本真和)
「ゴルフに対して真面目。どれだけ練習しても一切苦にならないタイプですね。まさに今どきの普通の女子高生ですが、ポジティブでミスを引きずらないで前を向いてプレーできるプレーヤーです。プレースタイルはまだまだ粗削りなところはありますが、長所はアイアンショットの距離感です」(黒宮)

画像A 高くゆるみのないトップから下半身を使って切り返しインパクトでフェースローテーションの少ないスウィング(写真提供/橋本真和)
「とにかくコースが難しくて、それに対応すべく1時間ごとに成長している」とは橋本の弁。大きな木が作る空中のハザード、セカンド地点のフェアフェイの傾斜、深いラフ、海風、グリーンの傾斜など頭をフル回転しながらコースと向き合うことで、マネジメントやショット力、アプローチなどがめきめき上達中だという。

左はコーチでキャディを務める黒宮幹仁、右はパッティングコーチの橋本真和(写真提供/橋本真和)
黒宮いわく、そのスウィングには、ゆるみがないことでプレッシャーに強く、ドライバー飛距離は240ヤードを超えてくるという。得意だというアイアンショットを武器に、日本の18歳が世界のトッププレーヤーが集まる「全米女子オープン」でどんなプレーを見せてくれるのか。引き続き注目しよう。
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